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『陰幽霊光』
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『陰幽霊光』-4

霊さんと出会って……


10日………

ヒュッ!

  バシュッ!

   ピピ―――

「うおー、すげぇ健太!
また、決めやがった!」

「やっぱ天才は違うな」

「かっこいい!健太くーん」

体育のバスケの時間。

いつもの様に周りから、黄色い歓声が、健太に飛んでくる。

健太は、属に言う天才型だ
大抵のことは何でも出来る

いつもと同じ………
つまんない日常だ………

しかし、今は違う………

健太は、目を瞑る………

《わぁ………
何が、すごいの?》

いきなり健太の真横から、透き通る声が聞こえる。

健太は、目を開けない。

開けても、どうせ見えないからだ。

「さぁ?
何がすごいんだろうな?」

《わかんないのに、誉められてるの?》

「いや、誉められてるけどわかりたくない」

《へぇー、面白いね!》

何が面白いのかは不明だが
口調からして、楽しんでるのは間違いない。

(あー、面白………)

健太も、久しぶりに楽しんでる。

やはり、新鮮が一番だ。

「つーか、“テレサ”? ボール、当たらねぇか?」

テレサ、幽霊さんの名前だ

名前がないみたいなので、俺がつけてやった。


スーパーマリオに出てくる敵の名前だ。

見られてると何もできず、
見られてないと何かしてくる……
……まさに、テレサだ。

《私には、触れないよん》

まあ、確かに試合、目を瞑ってやる奴はいないな。


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