さぁ満月だぞ!Act.6-1
付き合って3ヶ月
俺は決める!
やってやる!
皆に馬鹿にされてばかりじゃない!
男田中礼!
今日のデートでやります!
まずは1つ!
いつも子供に見られる自分を打破する!
『君は牛乳だっけ?苺オレにする?』
『俺アイスコーヒー!』
『君は苦いのダメなんでしょ?牛乳か苺オレにしなさい。』
『アイスコーヒー!!』
『もう…知らないからね』
うっ!
なんだ…植物をからしてぜんじた飲み物は…
綿貫さんはなぜこんなマズイ物飲めるんだ…?
『君ガムシロも何も入れないの?大丈夫なの?顔色悪いよ?』
心配無用。
俺はずごーっと一気飲みした。
『お、お腹痛い…』
2つ!
男らしさをアピールする!
『カバン持ちます!』
『やだっちょっと辞めてよ。恥ずかしい!』
『俺が持つよ!』
『なんでタメ語な訳…?ぶっ飛ばすよ?自分の物は自分で持つからよろしい!』
3つ!
強引さを見せて優位にある事を証明する!
『じゃ…今日はもう帰りましょ。』
『こ、こ、今夜は返さない…』
『今日の君変だよ?コーヒーなんか飲んだからじゃない?』
全て撃沈…
先輩の言う通りやったのに…
なぜだ!なぜなんだ!
『喧嘩打ってる?何か不満があるなら今言いなさい!』
『う…そのもう付き合って3ヶ月になるのに…いつも君かねぇで名前で呼んでくれないから今日はそれをお願いしたくて…』
今の俺情けない。
泣きそうだ。
恥ずかしいし情けないし綿貫さんの顔が見れない。
『そんな事で悩んでたの?』
『俺は重要なんです。』
『そうね…ごめんね?…た、田中君?…で良い?…私もね、ちょっと考えたけど急に名前で呼ぶって勇気がいるんだよ?』
『礼って呼んで下さい!』綿貫さんは少し悩んでから
『…じゃあ私の事も下の名前で呼んで下さい。礼君?』
今なら何でも出来そうな気がする。