10年間の支配。(第一部、最初の1週間)-14
(4日目)
朝一、奈緒美の携帯にメールが届く。校長からだ。
(今日は下着をつけないで学校に来い、パンツ、スリップ、ブラジャー付けないで来い。
別に冬服のセーラーなんだから誰にもわからないよ)
「はぁ・・・」奈緒美はため息をついた。
奈緒美は裸になり、その肌の上に直接セーラー服の冬服の上着を着た。そして裏地付きのスカートをはき、
スカーフをつけた。
ノーパン、ノーブラである。
「なんかスースーするよぉ、周りにばれないかなぁ・・」
「スカートは長めだし、ブラもしてなくてもこの時期なら大丈夫か!」
奈緒美は上半身と下半身に多少の違和感を覚えつつ家を出た。
奈緒美は電車通学だ。ホームで電車が来るのを待っていた。
「うー、寒いっ。」
(下着つけてなかったら冬本番じゃなくても寒いなぁ、まあスカートに裏地があるからまだマシか・)
奈緒美は電車を待ちつつそう思った。そして電車が来た。
電車の中は空いていて奈緒美は座席に座ることができた。
スカートの裏地が直接おしりにあたる。
(なんか変な感じだなぁ、)
その時だった。
「おーっ!佐伯!」
「え?」
奈緒美を呼んだのは昨日奈緒美を処刑しようとした生徒の一人だった。
昨日の他の生徒達もいる、4人いた。
(はぁ。朝から嫌な気分だなぁ。やだ、こっちくる)
4人の生徒は奈緒美を取り囲むように奈緒美の前に立った。
「おい、挨拶しろよ」
「あ、すいません、おはようございます。」
奈緒美は下を向いたまま答えた。
「早速命令していいか?もちろんいいよな」
「あ、はい、いいです。」
奈緒美は昨日の恐怖を思い出し、声も強張っていた。
「おい、何させる?」
「バカの真似させようぜ。この電車に乗ってる会社員やOLや他校の生徒にこの佐伯の
こと知ってもらおうぜ。」
「じゃあスカート自分でめくらせてみんなの前でパンツ披露してもらおうぜ!」
(えっ!それはダメ、パンツ履いてない!)奈緒美は必死にそれだけは止めて欲しいと思った。
「まあ待て、そういうのは面白いから後に取っとけよ」
奈緒美はそれを聞いて安心した。
「じゃあ何させるんだよ」
「とりあえずシートに横に寝ろよ」
「えっ、寝るの?」
「そうだ、早く」
「はい」
奈緒美はシートに仰向け横になった。
「そのまま到着駅までそれでいろ、次の、次の駅では大勢が乗ってくる。シートで寝てシートを独占しているお前を
乗客が見たらどう思うかな?」
「そ、それは・・・」
「何があってもそのままでいろよ、誰かに何か言われても自分の意思でそうしてるって言うんだぞ」
「わかりました。」
生徒達は奈緒美から離れていき、同じ車両の端から奈緒美を見ている。
奈緒美はシートに横になり電車の吊り広告を見ながら考えていた。
(恥ずかしいよ、ここは学校じゃないんだよ、公共の交通機関の中なんだよ。まあでもスカートめくるよりはいいか・・・)
次の駅についた。何人かの乗客がのってくる。
電車に乗ってきた乗客はすぐに座れる席を探す。だから、シートで横になっている奈緒美をみんなすぐにみつけた。
まだ乗客は少ないのでみんな奈緒美の近くには座らずに離れて座っている。
奈緒美の耳には入ってきた乗客のざわめく声が聞こえていた。
問題は次の駅だ。満員電車並みに人が乗ってくる。