さぁ満月だぞ!Act.4-3
『普通の人。』
『そうなんですか…』
沈黙になってしまった。
『ねぇ君はいないの?好きな人』
空気に負けて私から話しかけた。
『えっ?あっと…俺は…その…』
と私の顔をチラチラ見てくる。
質問を間違えたな…
また沈黙になってしまう…
『あぁ!もう上映時間ですよ!』
と大袈裟に彼は言った。
可愛いというか正直というか…
サイレントヒルはそれなりに面白かった。
彼は暗闇に光る私のメガネが怖いと言っていた。
失礼なヤツだ。
でもまた出掛けるのも悪くないななんて思った日でもあった。