stand up to evil heart<少年時代・7-1
11月12日 朝9時。
マダーオルガン研究所。
「飯だ。」
一回のチャンス。
ドアが開く飯の時間。
竜は、ドアの横の壁に寄り掛かる。
【ガチャン。……ウィーン】
ドアが開いた。
男が顔を出す。
竜が左ストレートをおもいっきり男の右頬に入れた。
【ガチャン!!】
男は持ってきた飯を落とす。
「っ!………αめ……」
男はそういい、そのまま倒れた。
男は竜が拘束されていると、思っていたのだろう。
いや、言われていたのだ。
…………αに。
竜「……鍵は貰うぜ。」
男の腰に着いている鍵をとる。
竜は立ち上がり、男が持ってきたパンをほうばる。
竜「……α…。」
竜が顔を少しだし、周りの状況を見る。
ここらには、誰もいない。
親を捜すため、部屋を出た。
廊下を歩く……
部屋を調べる……
親はいない。
それどころか、人っ子一人いない。
飯を持ってきたあいつだけだ。
竜「もうここには誰もいないのか?」
竜は最初に両親が監禁されていた、部屋に向かう。
竜「!………α!どういうつもりだ。」
その部屋にはαが立っていた。
そこのαの後ろに、手錠で部屋の一部と固定された。
両親がいた。
衰弱している。