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セックスフレンド
【女性向け 官能小説】

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セックスフレンド-1

「セックスフレンドとしてなら付き合ってもいいよ。」

16才の夏。初めての彼に振られる時に言われた。私はすごく好きだったのに。そんなのは嫌だ。…でも、会いたいって言われたら、会って、会ったらえっちして…。帰りの電車の中でいつも泣いてた。

「でも…、もう終電なくなるし。」

「俺、車で送ってくよ!」

長い駆け引き。
大学のサークルの帰りに、駅でナンパされて、ご飯を食べた。顔がまあまあかっこよかったから。

結局、言い負けて彼の家に泊まった。
「俺、好きになりそう。」行為の後、彼は言った。普通は好きになってからこういうことするんだけどね…。体を開くのは簡単だけど、心を開くのは難しい。

この人が私の2コ上の20才で、俊哉って言う名前だって、帰る間際に知った。それからも、たまにメールして、たまに会ってた。セックスフレンドでいるうちはよかった。

でも…、会う度に好きになってる自分がいた。軽い男だし、(私もだけど)好きになっても、また酷い目に合うだけなのに。

何度目かのセックスをして、別れた後、俊哉のアドレスと番号を拒否した。もう体だけの関係はうんざりだ。車の中で涙が溢れる。

夜、ショートメールが届いた。ショートメールまでは拒否してなかった。

=桜のこと好きだから、ずっと連絡待ってる=

夜、電話をした。セックスフレンドの一人位いなくなっても変わらないでしょ?みたいな皮肉を言ったと思う。彼は怒ってた。

「俺は、前からお前のこと好きって言ってるじゃん!」

私達はセックスフレンドから、彼氏彼女になった。

デートの約束をしてたけど…だめになっちゃった。アレが始まった。やれない私には何の価値もないし、手や口でイカせるのも大変だし。

適当に理由をつけて、断りのメールを入れる。

「少しでも会えない?楽しみにしてたんだけど…。」
会えない。とだけ返信する。何か苛々する。

「じゃあいいよ!」

何?その言い方。電話がかかってきて口論になってしまった。つい、生理だから会えないと言葉を漏らす。

「何?お前…俺が体目当てだと思ってるの?」

実際そうじゃん…。

「分かった!じゃあ、お前がいいって言うまでえっちはなしにしよう!」

私達はそれからもたくさんデートをした。彼は約束を守ってくれた。

ある日の帰り、車の中で私の携帯が鳴った。初めての彼氏、充からだった。まだ関係は切れてなかった。

「まだ好きなの?」

充の話を、聞かれるまま俊哉にした。知らないうちに涙が出ていた。

私はあんな目にあっても、まだ充が好きなのかもしれない。でも、もう充との関係を終わりにしたかった。しなきゃいけなかった。

俊哉は私の携帯を奪い取って、充に電話した。


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