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カーテンと机とつぶれた気持ち
【青春 恋愛小説】

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繋がり-3

きっと朝はまた遅刻するだろう。こうしてる今からそう思っている自分に笑える。
だいたい二時間目が終わったあたりに行けばいい。一時間目は眠い世界史、二時間目は面倒な体育だ。
わざわざ朝早く行く必要なんてどこにもない。

問題は携帯をいつ千葉くんから受け取るか‥‥だ。



いつもの私なら携帯会社に連絡して解約し、役目をなくしたそれがどうなろうと構わないといったところだろう。
しかし今、それを持っているのは千葉くん。
私と彼を繋いでいる唯一の存在‥‥。


きっと私がこんなに躊躇っている理由は、彼女に申し訳ないとか千葉くんに会うのが気まずいとかそんなことじゃない。

何事もなく受け取ったらそれで終わってしまう。
千葉くんと少しでも繋がっていたいと思う自分がこの上なく醜い。

さて、どうするべきか‥。
どうしないべきか‥。



物事は消去法で考えるのが良い。

昔、何かの本に書いてあった言葉。
その言葉を知って以来、私は物事を消去法で考えてきた。

しかしこればっかりは消去法では考えられない。
今の私には選択肢すら思い付かないのである。


とにかく重要なのは携帯の所在ではない。携帯の所有者だ。そしてそれが一番私を悩ましているのである。


悶々と考えていたら時刻は深夜三時。
食事をしたこともシャワーを浴びたこともうっすらとしか思い出せないがきっとこなしたはずだ。

なかなか案の浮かばない私はもう寝てしまおうとも思ったが、昼から夕方にかけて想像以上に睡眠してしまったためになかなか眠れない。

ふっと私のなかである人物が思い浮かんだ。

結城君‥。


私の初めての友達。
唯一の理解者。


でも私は結城君を傷つけしまったから、こんな身勝手ことを相談できるはずがない。


そんなことを考えているうちにまた眠ってしまった。


pm.02:09
昨日、深夜まで起きていたとはいえ寝すぎた。

とりあえず支度して朝ご食という名の昼ご飯をたべようとしたとき‥‥


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