stand up to evil heart<少年時代・1-2
でも、彼らは止まらない。
真はこのぐらいは、全然平気。
お化け屋敷も肝試しも、率先してやるほうだ。
真は幽霊とかを信じないから怖いと思わない。
竜も、どっちかというと信じないほうだ。
だけど、お化け屋敷とか肝試しとかは苦手なほうだ。
真「竜、早くはいろうぜわくわくしてきた!」
竜「おまえすげーわ。その無神経さ。」
少し嫌味っぽくいう。
真「はぁ?竜はただこえ〜だけだろ!?」
真も言い返す。
竜「っんなわけね〜だろ!早くはいるぞ。」
少しすねたように先に昇降口の中に入った。
真「意地張っちゃって。」
真は竜に聞こえない程度に笑いながら言った。
竜「何、1人でにやけてんだよ。気持ちわりぃ〜な。早く、来いよ。」
真「はい!竜くん。」
そして、2人は薄気味悪い学校の中に入っていった。
【ばりっ……じゃり、ぱきっ。】
ガラスを踏む音が不気味に一段と大きな音をだす。
真「どっから行く?」
竜「上からまわるぞ。」
そして2人は階段のぼっていく。
【こぉーん。こぉーん。】
2人しかいない学校。
響く足音。
この不気味な空間を2人は進み続ける。
2階から3階に上がるとき、何かが聞こえた。
【じゃり……じゃりじゃり………】
誰かが、昇降口から入ってきた音がした。
足音からして1人だろう。
真「どうする?確かめに行くか?」
竜は少し考えた後
竜「……やめておこう。まず、どっか教室に入ろう。少し落ち着きたい。あと、今からあまりしゃべんなよ。」
竜は念を押すように真の肩に手を置いた。
真は頷く。
そして竜は教室をさがすため歩きだす。
真も歩きだす。
そして、3階に上がり、少し歩いたら教室に着いた。
2人は上を見る。
3年1組と書かれていた。
そして、2人は教室に入る。
【ガラガラガラガラ。コトン。】
竜はすぐにドアを閉め。
【ガチャ、ガチャ。】
鍵をかけようとした………が
竜「チッ。」
鍵が壊れていたんだ。
後ろのドアも確かめたが、同様に鍵はかからなかった。
竜は諦めて教室の隅々を見渡す。
以外にも机や椅子は綺麗に並べてある。
窓際に行き、上方を見ると暗くなった夜の中、星は見えなかった。
もうここらへんで星が見えることはないだろう。
竜「おじいちゃんが言ってた星って、そんなに綺麗なのかな?」
昔を思い出している。
今は亡きおじいちゃんとの思い出を……