きっと、そう〜気持ち〜-3
「癒芽。」
悠哉が呟く様に呼んだ。
「何?」
癒芽が乱れた髪を直し悠哉を見ると、悠哉は下を向いていた。
だが、その顔がゆっくりと上がり真剣な表情の悠哉が目に入る。
鼓動が速くなる。
でも、目線を反らせない。
悠哉の目が私を捕らえて離さないから。
「好きだ。」
夕日に染まる教室。
その言葉だけやたらと響いた気がした。
嘘?
本当?
心臓の音がうるさい
静まって
悠哉の声
もっと聞きたいの
「好きなんだ。癒芽が。」
噛み締めるように言う悠哉。
「・・・本当?」
そう言いながら悠哉の方を見る。