きっと、そう〜気持ち〜-2
なかなか来ないので、窓を開けて外を見る。
下校してる人や、部活動をやっている人。
・・・悠哉はバスケが似合いそう、なんて考えていると教室のドアが開いた。
「遅くなってごめん。」
そう言って悠哉が入ってきた。
「ううん。大丈夫。」
鼓動が速く、大きくなるのが自分でもわかったが、なるべく平然を装った。
悠哉は、癒芽の隣の机に腰掛けた。
癒芽の顔を直視出来なくて足元を見ると、癒芽の足に巻いてある包帯が見えた。
「足大丈夫?」
「あ、うん。一応病院行ってきたんだ。1週間くらいで腫れは引くみたい。」
大袈裟に包帯巻かれちゃって、なんて苦笑いしている。
本当はまだ結構痛いはずだ。
痛み止めをもらったのだろうが、もうそろそろ切れてくる頃だろう。
「そっか。」
それだけ答えると、癒芽を真っすぐ見つめた。
さっきまで顔を下げていたからわからなかったが、顔をあげると癒芽も悠哉を見ていた。
しばらく見つめ合う2人。
ザァァーッ
「わっ!」
いきなり強い風が吹き、窓を開けていた癒芽の髪が風に合わせて揺れる。
癒芽が急いで窓を閉めると、教室はまた静かになった。