社長室での秘め事…3-1
「じゃ俺は先に行くぞ」
「あ、はい」
そう言って社長金澤雪人(かなざわゆきひと)は社長室を出ていった。
カーペットが滑り止めとなり、ドアが少し開いている。
「あれ…ネクタイ忘れてる、社長」
坂下麗(さかしたれい)はそう言って落ちているネクタイを拾い上げ、ソファーに座った。
「社長何の香水使ってるんだろ」
いい匂い。
わたしの好きな匂い。
わたしはそのネクタイを鼻に近づけた。
この匂いに包み込まれて、いつもここで…
あの指で、あの目で、あの舌で、あの体で…
わたしは無意識のうちに、膝あたりに手を伸ばす。
片手にはネクタイを持ちながら。
スカートをめくりながら太ももの内側を撫でていく。
何やってるんだろ、…わたし普段こんなことしないのに…こんなところでなんて。
指先は、そのうち下着の上からそれをなぞる。
「しゃ…ちょ…う」
下着がどんどん汚れてく。
つるつるとした下着の感触が、だんだん体液が染み込んだ感触に変わってく。
脚が少しずつ開いていき、荒くなる呼吸。
下着の中に手を滑り込ませるといつも社長とする時みたいにそれは潤っていた。
わたしはクレバスをなぞる。
何度も何度も。
社長はジラして、いつもこうするから。
そして、ゆっくりと指を滑り込ませるの。
「んっ!」
それで優しくキスされて。
わたしは抵抗もせずに社長にすべてを見せる。
もっと見てほしいって、社長に触れてほしいって。
そう思った時、社長はもう1本指を増やすの。
「あっ…社…長」
指がキュウキュウとわたしのそれに締め付けられる。
その2本をジラすようにゆっくりと動かして、社長はどうしてほしい?ってわたしに聞くから。
わたしはとても恥ずかしくなって…
答えないから、こう?って急に指を速く動かし出す。
「あっあっ…んっ…あ」
指が止まらない…!
わたしの指からネクタイが落ち、その指で強く胸を愛撫する。
吐息が荒くなる。
指は動きを止めない。
自分の指なのに制御がきかない…
「うっ…ん…ああっ!!!」
体がピン!と伸びた。
わたしはその後すぐにソファーに倒れ込む。
自分の目の前には体液でキラキラと光る指。
「何やってんだろ…」
わたしは体を起こして鞄からティッシュを取り出し、汚れた指を拭く。
…その時ドアが開いた。
「社長…」
「携帯忘れたんだ、お、あったあった」
社長はデスクの上から携帯電話を取ってスーツの胸ポケットの中に入れると
「坂下」
そう言ってわたしの隣に座る。
「あの、ネクタイ、忘れてます…」
わたしは恐る恐るネクタイを差し出した。
「社長?!」
ネクタイを差し出す手をつかみ、強引なキス。
「んっん…」
唇を離すと社長がニヤリと笑みを浮かべる。
「いいこと…してたね」
「…!」
社長はわたしを抱き寄せると耳元で、
「すぐ携帯忘れたの気づいて…隙間から覗いて脅かしてやろうと思ったんだ。
そしたら、俺のネクタイ使って俺の名前呼んで…」
と言ったのでわたしの目からは涙がこぼれた。