ピュアorビター*side 藍*-2
「藍ー!」
梨花先輩を家まで送った渉先輩と、いつもの公園で待ち合わせ。
「渉☆」
「悪いな、いつも待たせてばっかで。。」
ギュッとされる。こんなことされたら、罪悪感よりも“好き”の気持ちの方が勝っちゃぅょ。。
「うぅん、いぃの。渉とこーしていられるだけで、ほんとに幸せだから。」
ほんとに……ほんとに幸せ。
「わ……わたる?」
あたしたちは凍りつぃた。公園の入口に―――――梨花先輩が立っていた。
重い沈黙。
最初に沈黙もやぶったのはあたし。もぅ、オシマイだと思った。
「すぃません渉先輩、こんな遅くまで悩み聞いてもらっちゃって..泣いてちょっとスッキリしました!じゃぁまた明日、部活で!」
バカでバレバレの芝居かもしれなぃ。でもあたしが渉のためにできることは、これぐらぃしかなかった。
「あなた確か..渉の部活の後輩の……藍ちゃん?」
「…はぃ、西山 藍です。ずっと部活で悩んでたことがあって、渉先輩に聞いていただぃてたんです。ほんとに..すぃません。あたし…帰ります!」
早く早く早く。早くここから帰りたぃ!
「待てよ!」
―――――え?
渉?
「梨花。聞いてほしぃ。俺..藍のことが好きなんだ。すっげー…好きなんだ。」
「渉?なにゆって……」
「今まで、騙すょぅなことしてて、ほんとに悪かった。今ここで……藍と梨花の前でケジメつけるよ。」
どういうこと?梨花先輩にそんなに簡単に浮気だって宣言していぃの?あんなにバレなぃょぅに気をつけてたのは渉なのに……
「梨花。」
「……ッッ。」
「………別れよぅ。」
「どぅぃぅこと?ぜんぜんわかんなぃょ渉!」
「好きなんだよ藍が!好きで好きでしょぅがなぃんだ!」
泣き崩れる梨花先輩。その肩に手を乗せる渉。振り払う梨花先輩。
「さわんなぃで!」
「梨花、悪かっ……」
「信じてたのはあたしだけだったの!?渉の愛は……全部嘘?」
「違う!嘘なんかじゃなぃ!」
「でも結果的にそぅでしょ!?」
「聞いてくれ梨花、俺は……」
「聞きたくなぃ聞きたくなぃ聞きたくなぃ!!」
そう叫んで、梨花先輩は走って行ってしまった。
あたしは、梨花先輩を傷つけた。渉もかなりショックを受けた。でもその分渉は、今まで梨花先輩に注いでた分の愛を全部あたしにぶつけてくれる。
好き、渉。