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レン
【二次創作 官能小説】

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レン-13

築地を出てから二時間が経過した頃、彼女はバックミラーを見ながら言った。
「もしかしたら、歓迎会が始まっちゃうかも。」
『そうか、来たか。』
俺は足元に置いてあったサブマシンガンを膝に引き寄せた。
どうやら、トラックジャッカー達のおでましの様だ。
「どうする?」
『一般道に降りるんだ。返り討ちにしなきゃ荷物は届けられない。』
俺はトラックに付けられた無線を手にとり、前後の囮トラックにも指示を出した。
それぞれ異なるI.Cから一般道に下り、トラックジャッカーを迎撃するようにと。
すると二台のトラックはスピードを上げ、遥か前方へと走り去った。
『五台いるな。今の様に三台の目標がバラバラに離れれば、奴らも別れて追わなければならなくなる。まずは俺達に着いてくるトラックジャッカーを片付けよう。』
「了解。」

トラックは次のI.Cで一般道に降りると、人気の無い廃屋地帯へと進んだ。
放棄されたとおぼしい低層ビルのすぐ横にトラックを止めると、後方からバンとGTRが近付いてくるのがわかった。
『運が悪かったな、二台だ。』
彼女は左右から狙撃される危険を考え、ビルの踊り場部分にトラックを侵入させた。
『賢明な判断だ。ここでの対応は君に任せよう。さて、どうする?』
「援護位は頼めるのかしら?」
俺は両手を上げ、彼女に笑いかけた。
こんな所で彼女を失う訳にはいかない。彼女の身に危険が及ばないよう、俺は俺なりに彼女を助ける仕事をしよう。
彼女は9mmとサブマシンガンを手にビルの中に降り立った。向こうからいきなり撃たれるという事も考え、運転席のドアを開け放ち相手からの目隠しにした。
彼女が2Fへと登る階段を登りその姿が見えなくなると、俺は廃ビルの1Fを奥へと進んだ。
彼女はおそらく、上階の窓からトラックジャッカー達を狙撃するつもりなのだろう。
俺は1Fの裏手へ進むと、ビルの非常口から外に出た。
そしてビルを回り込む様にして表に戻り、トラックジャッカーからも彼女からも視界に入らないビルの影に身を潜めた。
この場所からは丁度俺達を追ってきたバンとGTRの様子を見る事が出来た。
トラックジャッカー達はこちらの動きを警戒したのか、車内に止まったままだ。
また彼女の方も未だアクションを起こしてはいない。
しかし痺を切らしたGTRの助手席の男が外に降り立った時、突如前方のバンのフロントガラスが砕けた。
彼女がビルの中から正確にサブマシンガンを発射したのだ。
GTRの男は唖然とし、無数の弾丸が被弾したショックで揺れる車体をただ見つめていた。
バンのフロントガラスは瞬く間に砕けちり、車内のトラックジャッカーを無き物にした。
唖然としていたGTRの男はやっと事態に気付き、車内からライフルを取り出した。
それを見た俺は銃を手に、すぐさまビルの影を飛び出した。
拳銃よりも遥かに大きな銃声と共に、男の打ったライフルが3Fの窓を破った。
彼女が被弾していない事を願いつつ、被弾でボロボロになったバンを回り込むと、GTRの男に銃を向けた。
そして男が此方を見る前に引き金を引き、続いてGTRの運転席に狙いを定めて引き金を引く。
俺の銃から吐き出された弾丸は狂いなく男達の体を撃ち抜いた。
これで俺達を追ってきたトラックジャッカー達は全て無効化された。


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