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特進クラスの期末考査 『淫らな実験をレポートせよ』
【学園物 官能小説】

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特進クラスの期末考査 『淫らな実験をレポートせよ』act.5-3

嫌われていたのだろうか。
僕は必要では無かったのだろうか。
遊ばれていたのだろうか。
こうして突然消えて僕が悲しむと面白がっていたのだろうか。

好きだと言うのは偽りで…………

瀬田は床に座りみ、足を抱えて小さく丸くなった。膝頭にひたいをくっつけると、堪えきれずに溢れた水滴でズボンを濡らした。
穏やかだった。
瀬田と弥生は激しくは無かったが、お互いに寄り添いあって恋を育てていった。
障害はたくさんあった。かれこれニ年にもなる二人の関係は、始まりこそ異質であったものの着実に実らせてきたのだ。

押し寄せる感情。普段あまり表には出さないが、瀬田は涙を止める事が出来ない。
悲しみと疑問と不安と苦しさと切なさと、そして弥生への愛が心を掻き乱している。


………先生……


弥生を思い出す。
幸福な記憶の糸を辿る。
太陽に照らされた床に小さく丸くなり、目を閉じて辿る。

幸福だった過去で気持ちを紛らわせるのだ。
帰ってくる事はまず無いだろう。

わかっている。
分かっている。
解っているのだ――――





瀬田のハジメテは全て弥生だった。
ふんわり柔らかな髪に触れたのも、しなやかで薄い手を握ったのも、彩られた唇を舌で舐めとったのも。そして、女を知ったのも。

きっかけは、確かそんなに難しかったわけでは無かった。
弥生と話す様になり、二人だけの共有の時間を増やしていった結果、そうなっただけだった。例えば夕食の最後に果物をとる様な感じで、二人は体を繋げたのだ。
それは七月。
ちょうどニ年前の出来事だ。


「キス、上手になったのね」

唾液で光る唇で弥生は言った。キスを繰り返していた証拠に、瀬田の唇もワインレッドのルージュに彩られていた。

「唇が腫れるほど重ねていたい」

言いながら唇を重ねる。
息遣いや唾液の混ざる音、啜る音が体を高ぶらせていく。飽きること無く舌は動き、触れないところは無いくらい弥生の口内を刺激した。
そんな情熱的なキスがここ最近の日課で、瀬田が上達していった証拠でもあった。


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