Liebes schmerz-6
ピッ
プルルルル‥‥
「もしもし‥」
ぅわッ千葉くんだ!!
「あっ‥えっと‥佐倉です。あの‥好きです。」
あぁッ!!何もう1回告白してんだろう、あたしのバカァ(泣)
「あははッ!うん、さっきメール見たよ。それより、本当に俺なの?圭佑じゃなくて?」
「うんッ!千葉くんが好きなの!!結城くんじゃなくて千葉くんが一番なのッ!!!ってあ‥‥の‥うん‥間違えてはないよ‥?」
なんか言った途端に恥ずかしさが込み上げてくる‥。
「えっと‥うん‥ありがとうございます。‥ヤバい、すっげー恥ずかしい。」
「本当にいいの?あたしと付き合っても‥。」
やっぱ無理とか言われたらどうしよう‥‥。
「うん。俺、まだ佐倉さんのことよく知らないけど、これからでも遅くないし。よろしくお願いします。」
「えっ‥あっ‥うん!こちらこそよろしくお願いします。‥あのさ、あたしのこと優衣でいいから。」
「わかった。俺も奏人でいいよ。」
「うん!明日さぁ、放課後一緒に帰ってもいい?」
「うん。じゃあ終わったら下駄箱で待ってる。」
「わかった!じゃあ‥また明日ね。」
「うん、バイバイ」
ピッ
それから奏人と付き合うようになって、全てがうまくいっていた。
奏人はあたしが想像していた人とは全然違った。
あたしはクールで大人な人だと思ってたけど、奏人は意外と天然でどこか抜けてて‥でもそんなところもあたしは大好きなんだ。
そう‥‥あたしは‥‥‥。
あたしは奏人のこと大好きだから、奏人のことは何でもわかっちゃうんだよ。
好きな食べ物も、好きな音楽も、好きな本も、好きな場所も、好きな色も、
好きな人も‥。
奏人の目はあたしを見てても、奏人の瞳はあたしを見てない。
最初は気付かなかった‥。ううん、気付かないふりをしたんだ。
この今の幸せが続くなら、何も知らないほうがずっといい。
でも‥最近、苦しいんだ。前みたいに笑えない。
一緒にいても、傍にいても淋しいんだ。
あたしは本当に普通の凡人だから‥。
きっとあたしに奏人は釣り合わない。
付き合い始めた頃、いろんな噂を聞いた。
確かにあたしは凡人‥。