携帯電話-3
ピッ
プルルループルルルー
「もしもし」
「あっ‥えっと‥携帯落としませんでしたか?」
「‥‥‥」
えっ‥何??この状況‥
電話って相手の顔が見えないから、表情が見えない。見えたとしても俺の場合、まず空気が読めない。
「あの‥「千葉君??」
はいッ本日2回目のミス!タイミングも読めないイタイ子です。
ってか何で知ってんの!??
「あたし‥山田です。同じクラスの‥山田紗雪です。」
へぇ‥山田さん‥同じクラスの‥。
うっそ!??
まじで!??本日2度目のミラクル到来!??
「あっ‥同じクラスの千葉奏人です‥。」
「うん‥知ってるよ?」
そぅだよね?
何、自己紹介しちゃってんの?俺‥本当バカ‥。
「その携帯、あたしのなんだ、さっきの公園で落としたみたいなんだけど‥」
「‥‥‥‥」
「‥‥千葉君‥?」
「‥‥あっごめん!!明日、学校に持ってくよ」
ヤバい‥山田さんと電話してるという、この果てしなく夢に近い現実に酔い痴れていた‥俺、まじで変態じゃんッ!!
「明日は学校ないよ」
「あっ‥‥そっか。」
そぅじゃん。
だって今日は金曜日なんだから。
めっちゃ凡ミス‥‥‥。
「明日、予定ある?」
「えっ?あぁ‥明日は何もないけど‥」
「じゃぁ、さっき会った公園に来てくれないかな?」
「うん、わかった。」
「じゃ、お願ね。」
「うん、また明日」
ピッ
ふぅー‥。
どうするよ!??
俺、山田さんと明日も会っちゃうよ!??
ヤバい‥電話までしちゃったよ?
まじで今日、寝れないかも‥‥。