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ロッカーの中の秘密の恋
【教師 官能小説】

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眠る恋の話 1-1

彼とのセックスは恐らく、とびっきりだと思う。恐らく、としか言えないのは私があまり他の男を知らないからで、そのことを恥じることも誇ることもないけれど、確信を持てないのは少し残念だ。
日曜の昼間から、キッチンの壁際に追い詰められ立ったまま事に至った。汗ばんだ首にすがりつきながら、彼に片足を絡めてもっと深くえぐってほしいとねだる。彼の部屋に週末泊まりこむのは一つの習慣になりつつあった。キッチンは彼のマンションの一番小さな部屋で、二人でいると窮屈だ。身を横たえる十分なスペースもないのに、それでも不自由な格好で、彼を欲しがる私の性器。
「白状しろよ、にゃんこ。言わないと抜くよ。」
いいとも悪いとも言わぬうちに彼はわたしから引き抜いてしまった。
「いや。だめ。」
どうして、この最中の私の声はこんなに甘ったるいんだろう。片足にはパンティとジーンズが未だにまとわりついている。私はセックスにとびっきりわがままだ、と彼が言ったのは本当だと思う。引き抜かれたそれをもう一度体に押し当てて足で彼の腰を引き寄せた。あぁ、そうじゃない、と中途半端に埋まっている彼の性器に苛立ち、改めて自分で腰を振る。もう少しなのだ、もう少しで・・と何かがちらちらしかけたのに、彼は強引に私を引き離しくるりと後ろを向かせて、食器棚に手をついいた私の後ろからかぶさるように抱きしめて、耳元で囁いた。
「すけべ猫め。話しなさいって。」
あわ立つ首筋に彼がしゃぶりついて私はまた足の間の空白を埋めて欲しくなった。せかすように腰を突き出す。はやく、はやく・・。物欲しげに彼を見ると彼にももう余裕がない事を知った。一息に奥まで突かれたのと同時に彼は私の胸の先をぎゅっと痛いほどつまんだ。彼の形をはっきりと捉えるように中がきゅうと縮んだ。彼が小さくうめく。
「油断禁物だな。」
彼は緩く息を吐きながら往復し始める。首の後ろで彼の息を感じられる。いつも思うことだけれど彼は確実に私の肌に飢えている。彼の腕は私のウエストに巻きついて離れない。背中と首筋を舐められ、歯を立てられ、顔をこすり付けられ、名前を呼ばれながら、腹の内側をこすられると私はもう途方もなくその甘さにしびれて何もできなくなる。欲しがられるセックスは心地良く私はみだらになる一方だ。
頭の芯がじりじりして、欲が高ぶり始めた。
性器から足を伝う汁がくるぶしまできて、彼の動きが獰猛になった。いつもこうして食い尽くされてしまう。腹の奥を揺さぶられてそのたび、脊椎から脳に向かって何かが走るのだ。もうだめだと思ったときに、突然彼が動きを止めた。
「言わないとやめる。答えは?」
上がった息で強引にまともな神経を呼び戻し、苛立ちながら一言、隣人、と言った。そのあと、彼は少し考えて最悪の答えだ、と言ってとんでもない激しさで打ち付けて私のとどめを刺したのだった。


「こっち来いってば。」
散々体を酷使した後、シャワーを浴びてお茶を入れた。私は、彼の腰掛けたカウチではなく、オーディオの前の一人がけの肘掛け椅子に座ったのだ。彼はケミカル男のくせに体ばかりでかいからカウチに二人ですわるとなんだか狭い。
「その椅子、先生一人でいっぱいでしょう。」
「そんなことないよ。早く来いよ。」
彼が多少強引な男でよかったと思う。私はプライドばかりたかくて、いけない。こうやって欲しがってくれる人でなければふらふらしてしまう。腕を引っ張られるままに、彼の膝の上に乗っかる。日差しが差し込むリビングは薄いカーテンを引いている。
さっきの話だけど、と彼が切り出した。なかなか執念深い。
「その隣人っていまも隣人なの?」
「今は違う。」
髪をすきながら視線を泳がせる私を執拗に追う。


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