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fantasy ability
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reality ability‐第2話‐北の町、white town‐-2

「いつの間にか、短気になったようですね。」
「悪いな。この苛立ちを、お前らにぶつけたいのでな。」
「‥‥酷いですね。‥‥一応、自己紹介します。四天王の神坂 祐(かみさか ゆう)です。こちらは同じく四天王で、双子の妹の結(ゆい)です。」

祐と結は軽く一礼した後、直ぐ様構え始めた。

「‥‥悪いが本気でいかせてもらう!」
「構いませんよ?勝てなくても知りませんけどね?」
「ふっ‥‥」

〈ガッギィン!!〉

辺りに大きな音が響く。もちろん、金属音である。誠慈は先手を取ったが、祐は動揺‥‥ましてや臆する事もなく立ち向かった。

「‥‥あっちはああだけど、こっちもこっちでやる?」
「‥‥はい‥‥」
「‥‥負ける気はないし、手加減もしないからね。」
「‥‥私もです‥‥」
「‥‥言ってくれるわね。」

光と結は互いに構え始めた。動きはまだないところから、様子見なんだろうか。

「‥‥私もそんなに甘くないわよ?」
「‥‥遠慮はいりません‥‥」
「そう?‥‥怪我しても、知らないから!」

〈ヒュン!ヒュン!ヒュン!‥‥〉

光が先手を取る。何処から持ってきた弓なのか知らないが、それを巧みに使いこなしている。連続で矢を放った。
が、人生そんなに甘くない。結は軽々と避けつつ、光へと近付く。そして、持っていた剣で斬りかかる。
しかし、光もなんとか避ける。二人は距離を少し置く。

「‥‥流石です‥‥」
「当たり前よ。‥‥しかし、弓は使いづらいわね。母さんに教えて貰ったけど、私には合わないわ。」
「‥‥言い訳ですか‥‥」
「違うわよ。やっぱり、槍でやらせていただくわ。‥‥イメージマテリアライズ!」
「‥‥まだまだ行きます‥‥」

今度は結が攻める。残像を残しつつ、近付いてくる。光は動かずに待ち構える。結は光の右側に回り込む。

〈ヒュン!!〉

光はそれを避けたが、それは残像だった。目の前にいる結の残像と共に剣筋も消えた。

「!!」
「‥‥後ろががら空きです‥‥」

〈ブシュッ!〉

「くっ!‥‥やるじゃない。」

光は背後からの攻撃を避けれずに、脇腹に受けた。

「‥‥その程度ですか‥‥」
「何を言ってるの?‥‥まだまだよ!」

〈ヒュン!ギィン!ヒュン!!ギィン!‥‥〉

金属音が激しく鳴る。お互いの攻防は金属音の通りに激しかった。
結は素早い振りで光を翻弄する。しかし、光も負けじと槍の先で受け止める。
だが、剣と槍では分が悪かった。結は光の懐(ふところ)に入られた為、小回りが利かない槍の弱点を突かれてしまった。


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