『マニラバ!‐4』-3
「お‥俺――‥!!」
「舞なら今帰った‥」
リョウは走りだした。
――茜、ありがとう!
――ったく、世話が焼けるんだから。
頑張れ、リョウ!
舞がアイツを意識し始めてるのは確かだ。
そんなの関係ねぇ!
俺は俺らしく!!
走って、走って、
そして見つけた――。
「舞っ!!」
「リョウ!どうしたの?」
「明日行くのか?!」
「藤堂先輩と?――行く」
「‥アイツが好きなのか?」
はあ?!
「だからぁ!まだわかんないって言ってんじゃん!‥先輩のこと、よく知らないから明日行くって決めたの!」
舞はむきになって答えた。
「そうだよな――俺は‥俺は行ってほしくないと思ってる」
はい?
「舞と藤堂が仲良くなるのは気にくわねぇ。アイツにはお前は無理だ!」
「はぁ?!リョウ、さっきから何が言いたいの?」
「まだわかんねぇか?
俺はお前が、
舞が好きなんだよっ!!」
リョウは、じゃあなと言ってまた走りだした。
「はぁぁぁ〜ぁっ!!」
――まっ!まじでかっ!
舞は度肝を抜かれて、その場から動けないでいた。
――言ってやった!言ってやった!
はぁ‥やっと言えた‥
これでいいんだよな?茜。
藤堂、負けないぜ。
俺は俺らしく行かせてもらう。
覚悟してな、舞。