誘惑 〜childhood friend〜-6
どぉっ……してぇ……?
どうして翔太とだとこんなに気持ちいいのぉ……?
亮とのSEXはあんまり濡れないし、痛いばかりで全然気持ち良くなかったのに……。
翔太とのSEXはちょっと触られただけでも物凄く気持ち良くて、濡れちゃって……今も中がヒクヒクして、翔太を締め付けてるのが分かる。
「あぁっ……翔太、翔太ぁ!」
不意に、二度も味わったあの感覚の予兆が背筋を貫いて、私は翔太にしがみついた。
「やっ……またイクッ!イッちゃうよおっ!!」
「櫻っ……俺もっ……!」
翔太の腰の動きが早くなった。
ガツガツと腰をぶつけられ、中を掻き回されて私は限界が近付く。
「っああぁ……イク!イク、よお翔太っ……っああああああーーーっっ!!」
とうとうやって来た、三度目の絶頂。
翔太が息を吐いて、私の中でドクドクと脈打つ。
私の一番奥へ、なすりつけるようにして……。
「しょう、た……」
「櫻っ……櫻……」
翔太が、唇を求めて来る。
「んっ……んむ……」
何度も、何度も……深く口付けあって、互いの唾液を啜って……。
そんな風にしているうちに、翔太が復活して……。
翔太が全てを出し尽くすまで、私達は抱き合った。
翌日、前回とは違う某ファーストフードの店内にて。
「あ〜〜〜……結局、翔太と付き合う事になりましたっ」
私の報告に、結子ちゃんは微笑みを浮かべる。
「うん。そうなったのね」
意外でも何でもなさそうな声に、私は驚いた。
「……へっ!?」
「ふふふ……」
結子ちゃんは、教えてくれた。
「花井君の教科書借りたのは、わざと。櫻が、どっちを選ぶか迷ってるように見えたから……選択するチャンスをあげるべきだと思って。花井君にも、櫻にもね」
「その口実に、教科書を利用したワケ……?」
「そう」
あっさり頷かれる。
もぉ、敵いませんって……あれ?
「迷ってるように見えたって……どういう事?」
結子ちゃんは、苦笑した。
「ホントに相沢君が『嫌い』とか『迷惑』ならば、無視すればいいだけの話でしょ?例え、うちに上がり込んでたとしてもね」
いやあの……うぇ?
「だけどあんたは愚痴るばかりで、『大っ嫌い』とか『絶縁する』という一言は言わないのよ。こりゃ表面上はともかく内心は相沢君の事まんざらでもないな、って見当はついてたワケ」
ぐっはあぁ……。
「だけどねぇ……元カレと幼馴染みの年下の男の子じゃあ、ちょーっとハンデがありすぎるかな、と思ってね。相沢君を『男』だと意識させるのと、花井君と話し合う機会と……同時に済ませてあげたのよ」
敵わないなぁ……。
「でもまぁ、こんなに早く決着するとは思わなかったけど」
私だって……亮と別れて翔太と付き合う事になるとは、夢にも思わなかった。
おま、おま、おまけに翔太とは、私から誘ってSEXまでしちゃって……。
「その様子だと、体の相性もいいみたいだしね」
知らずに赤く染めていた頬を見て、結子ちゃんはにこにこしながらそう言う。
「あううううぅ〜……」
「あ」
出入口を見た結子ちゃんは、にっこり微笑んで立ち上がった。
「それじゃ、邪魔者は退散するわね」
「え?邪魔?」
結子ちゃんと、入れ代わりで……翔太が目の前に座った。
「ごゆっくり〜」
「あぅ……」
翔太がポケットから、携帯を取り出す。
「あの人か?俺の携帯にメールくれた人は」
「へっ?」
「ほれ」
ぱくんっ、と携帯を開いて操作し……翔太は画面を見せてくれる。
『可愛い櫻ちゃんと一緒に×××にいます。
早く来てね。
櫻の友達より』
「……翔太のアドレス知らないはずなんだけど……」
「……携帯のメモリー見られたろ」
「あぁ……」
そう言えば今朝、『間違えて櫻のデータ消しちゃったから、ちょっと見せて』と言われて携帯貸したっけ。
結子ちゃんって、用意のいい人だなぁ……。
「で?わざわざ呼び出すからには何か用があったんだろ?」
いえ、ありません。
でも……。
「一緒に帰ろ」
「ああ」
心底嬉しそうに、翔太が微笑んだ。
立ち上がると、手にそっと指が絡んで来る。
あったかい……それに、嬉しい。
「行こ」
私の手を引いて、翔太が歩き出す。
この後何をしていたかは……秘密っ!!