natulal reration.3〜SIDE 悠〜-1
絢がいなくなった教室で山本と二人きりになった。
ははっ…やっぱり俺はただの幼なじみか。
この前まであんなに体温を感じていたのに。
男にはなれない…か。
絢、久しぶりに近くで見たな。まぁ俺がずっと避けてたからあたりまえだけど。
俺おかしくなってるんだ。最近抑えが効かなくなってる。
絢が近くに居ると絢の匂いがする…俺を包み込むあの優しい香り。
あの香りがすると我慢しきれなくなって抱き締めてしまいそうになる。
温もりを知ってしまうとだめだな…
一度崩れた壁はなぜか脆い。
犯してでも俺のものにしたい。
「悠…なに考えてるの?」
山本に問われた。
「や、別に」
「嘘ばっかり…あの子のことでしょ。悠好きなん…っんふ」
俺は口を塞ぐように唇を重ねた。山本はこたえるように舌を絡めてくる。
俺から終わらせた。
「あいつと俺は関係ないから」
本当に関係ないから…
「じゃあ、今ここでして…」
仕方がない。
俺は首筋から鎖骨を唇と舌て撫でる。
山本はびくっと体をはねさせた。
山本は校内でも人気だ。
でも…なにかが違う。
絢はもっとこう…淫らで。
可愛くて艶っぽくて…
ここにいるはずのない絢を想う。
絢が、絢は、絢に。
頭に浮かぶのは絢ばかりだ。
「もっと…して」
山本が言う。俺は茂みに手をやり突起を優しく擦る。
「っぁ…んぁ」
もうそこは大洪水だった。自身をあてがう。
「あぁっ…悠、ぁあんっぁ」
山本はほとんど限界ですぐに果てた。
「悠…イかなかったの?」
息も切れ切れに尋ねてくる。
ああ…俺、絢じゃねえとだめだ。
わかってたけど…イけないなんて…
カッコわりい…
「……。山本…悪いが別れてくれ」
「…やっぱり関係あるんじゃない!!」
涙の混じったような声で俺に怒鳴った。