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『マニラバ!』
【学園物 恋愛小説】

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『マニラバ!‐3』-3

結果は――藤堂先輩が1位、リョウは3位だった。

ふたりとも早かったね〜と茜ちんと話ながら歩いてると、リョウが通りかかった。
「リョウ、お疲れ!残念だったね〜」
あたし達が話し掛けると
「‥うん。」と、そっけなく行ってしまった。
――あれ。どうしたんだろ。


あたしはそれから綱引きに玉入れに参加した。
よしっ!最後はリレーか。クラス対抗で女子の選抜8人で走る。もちろん!あたしはアンカー。
――舞〜っ頑張れ〜!
おうっ!と声援に答える。

来たっ――‥!
ええい!

2位でバトンをもらって走りだした舞はゴール直前で前の走者を追い抜き1位で白いテープをきった。


「舞、1位で帰ってきて超かっこよかったのに。やっぱ最後には何かやらかしてくれるよね〜」
舞はゴールしたあと、派手に転んでしまったのだ。
「保健室行く?」
茜の言葉に舞は「これくらい唾つけとけば治る」と断った。



体育祭の後片付けは体育委員のしごと。
――はぁ。めんどくさ‥

舞はパイプ椅子を片付けながらため息をつく。
ズキッ‥
さっき転んだヤツかな。右足首が痛い。
ズキッ‥ イテテテテ‥

「あっ舞ちゃん!」
藤堂だ。
「うちのクラスの委員のヤツが用事あるからって、急遽変わったんだよね〜」
俺の走りは見てくれたかな〜と藤堂はしゃべりながら椅子を片付け始めた。

ズキッ あ〜やばい。
「あれ。右足どうしたの?引きずって」
「あ〜大丈‥――!!」

グイッ――‥えっ!

藤堂は舞の右腕を自分の肩に回した。

――‥ドキッ!!

「歩ける?」
「‥あっ、はい。」
舞は急なことに、動揺を隠せなかった。

「さっき転んだ時かな。膝も擦り剥いてるし、保健室行かなかったの?」
「‥あっ、あれ見てたんですね…」
「俺はいつでも舞ちゃんを見てるよ‥」

――トクン‥
う‥うわっ なんかドキドキしてる――。いつもこういうこと先輩は言うけど…なんか‥やばい――。


「前髪‥また切ったんだね――。」
気付いてくれた人、
初めてだ――‥



保健室につくと先生はいなくて、でも先輩が「俺こういうの慣れてるから」と手当てをしてくれた。


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