可愛い人。-4
「何か出てきたね。要。」
「ッ…」
「どうしてほしい?」
彼女は扱く指を止めた。
「千晴ん中…でイきた…い」
「うん。いいよ。」
彼女はそういうと、自分の腰を上げ、俺に跨がる。
「ッいれるよ…」
ゆっくりと腰を揺らしながら、彼女は俺を飲み込んでいく。
「ッあッ千晴…」
違う圧迫感で早くもイきそうになる。
「あ…ぁッ」
彼女も気持ち良さそうに、声を洩らした。
「動ける?」
「ん…」
彼女は俺の肩に手を置き、前後に腰を動かす。
「あッん…擦れて気持ちい…」
彼女はとろけそうな目で俺を見つめた。
その色っぽさに、思わず生唾を飲み込んだ。
「気持ちい?かな…めッ」
俺は気を抜くと達してしまいそうな程、追い詰められていた。
「ッイきそ…だよ、千晴…」
「んッあたしも…ぁッ」
最後の気力を振り絞って、俺は下から彼女を突く。
「ひゃんッ要ッいいッ」
「う…んッ俺も…」
「やッイくッ」
ドクッと俺自身が波打って、本日二回目の欲望を彼女の中に流し込んだ。
「…も、無理…」
彼女はぐったりしてベッドに潜り込んだ。
「シャワーも浴びる気力ない〜」
「ごめん、加減出来なかった。」
「ううん。あたしもよかったからいいの。」
要も寝よ、と彼女は隣をポンポンと叩く。
「…それにしても。」
もぞもぞとベッドに潜ると、彼女はう-んと唸った。
「何?」
俺は彼女に腕を出す。
「新しい若い女の子の秘書のことよ。」
彼女はもぞもぞ動き、腕に頭をのせた。
ピタッと身体を俺にくっつける。
「何だ、そんなこと。」
「そんなこと…って。だって若いのよ?可愛かったら、あなただってコロッといっちゃうかもしれない…」
彼女は本気で言っているようだった。
「心配だなぁ…」
彼女はため息を吐いて、さらに俺にくっつく。
「大丈夫だって。」
俺は彼女の髪を撫でながら言った。
「こんなに綺麗で可愛い彼女がいるんだから、浮気なんてする気起きないって。」
「…うん。」
彼女は眠くなったのか、静かに目を閉じる。
「…もし、若い子にコロッといっちゃっても、ちゃんと戻ってきてね…。」
彼女はそう言うと、眠りに落ちた。
「戻ってきてね…か。何処にもいったりしないよ、千晴。」
眠りに落ちた彼女のおでこにキスを落とし、自分も目を閉じた。
〈完〉