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ふしだらな指
【痴漢/痴女 官能小説】

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ふしだらな指-2

触ればぷるんと、震えそうな厚めの唇。それが健気に揺れ、時折苦しそうに歪んだ。
整った鼻筋。顔の中心部にあるその芸術的な造形が彼女の容貌をよりシャープなものにしている。
そして眉根を寄せて苦悶の表情をつくりながらも、切れ長の目の色は深かった。

すべてにおいて、佐々木とは縁のない女だった。
(この女をメチャクチャにしてやりたい)
佐々木が淫虐の炎を燃やした瞬間、彼の視線を影が横切った。

妙に毛深い、自分のものではない手が形の良いバストに伸びていた。
獲物を独占していた佐々木はうろたえた。
恍惚のあまり、まわりをすっかり同業者に囲まれているのを忘れていたのだ。

様子見の段階は終わったと判断したのだろう。佐々木と女を隔てる隙間から次々と無数の手が生えてくる。
佐々木が後ろから女に密着しているため、標的は自然空いている前面に集中した。

左右からスカートをたくしあげ露わになった太股、付け根部分がまさぐられる。
血管を浮き上がらせた別の腕が我が物顔で乳房をこねれば、節くれだった指先が耳元、首筋、脇を這う。

既に女の身体は完全に自由を奪われており、野獣たちの手に委ねられている。
ジャケットは肩からずりおろされ、ブラウスのボタンも上から三つが解放されていた。
佐々木の肩越しに伸びてきた手は、押し拡げられたブラウスの中に息づく双丘の奥へと沈んでいく。
(かわいそうに。こりゃ骨までしゃぶられるな)

見初められた女には気の毒だったが、佐々木にも譲る気はない。
彼女の穴は真っ先にいただくつもりだ。

気ぜわしくパンストに指をかけたが、うまく引っかからない。
股下では少しでもいいわけまえを奪おうと、凄絶な縄張り争いが繰り広げられていた。
佐々木の悪戦苦闘をよそに、誰かがストッキングごとショーツを引き下ろした。

膝まで下着をずりおろされ下半身の動きを封じられた女がしきりによろけた。
突破口を見出した佐々木の指がいよいよ剥き出しになった秘境へと進む。淡い繊毛が触れてきた。
功労者の顔を立てたのか、邪魔は入らなかった。一番槍は譲ってくれるらしい。

ジャングルを掻き分け二重の渓谷を潜り抜けると、ようやく神秘の泉に辿り着いた。
それは娼婦のような淫蕩さで指を招き入れる。尖端がじわじわと淫泥の沼に引き込まれていった。

それが合図だったかのように、再び女体占領戦が開始された。
閉じていた脚が膝によって割られ、ブラの拘束を解かれ飛び出した乳房が押しつぶされる。
ブラウスをめくりあげられ、白い腹が露わになる。その中央部にあるわずかな凹みさえ、攻撃対象として略奪されていた。

佐々木が陰部を制圧する間に、何人もの同志がそこに侵入してきた。
どうやら肥大化したもうひとつの秘宝は、もう他の誰かの手によって摘み取られたらしい。しきりに女がぶるっと身を震わせた。

(せめて、おれの指で往生させてやる)
桃源郷へ導くべく秘部を掻き混ぜ、内壁を高速で擦りあげると女の表情にはっきりと変化が表れた。

やがてその律動が全身を一周したとき、女のからだに緊張が走った。指先を締めつけられる。
女は声にならない悲鳴を上げていた。
わずかに遅れて下の口が、しっとりとした涙を流しはじめた。

既に溢れだした蜜が脚を伝い、床下にまで滴りおちている。
おこぼれに預かれなかった者たちが女の足を交互に持ち上げると、ささやかな戦利品として一片の布きれと化したショーツを引き抜いた。
しかも全身を這う手はなおも止まらず、女を解放する様子はない。彼女は余韻に浸ることも許されなかった。

一度絶頂を味わされたからだにもはや歯止めは聞かない。
彼女はその後も何度となく首をがくがくと振った。


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