私の心と彼の傷-2
『ごめんなさい。別れてくれませんか』
私が足枷になっているのなら…。あなたの重荷になりたくない。何よりあなたが大切だから…。
『わかった。今までありがとう』
あっさりした返事。あなたは未練もないのかな…。
ううん。違う。あなたは私の意見を何よりも尊重してくれる。だから、自分を抑えて理解しようとしてる…。私は本当に酷い女。
あなたの優しさを利用してしまう。
でも、これでいいんだよね?
あなたの事を想って別れたんだよ。
嫌いになんてなってないよ。
でも、理由はあなたには言えない。あなたは絶対に否定する。
「俺の事なんかどうでもいい」
そう言われると、別れられる自信がない。
電話をしないのもそう。あなたの声を聞くと決意が揺らいでしまうから。優しいあなたに甘えてしまうから…。
『こんな最低な女、早く忘れて下さい』
悪いのは私なんです。
全部、私が悪いんです。
私のわがままなんです。
あなたの愛にどう答えていいのかわからないから…。
さよならをするしか思いつかなかった…。
ごめんなさい。大好きな人。
さようなら。初めて心から愛した人。
でも、この時の私は気付いていなかった。あなたの愛の大きさに。
あなたの想いに。
そして…
あなたが負ってしまう傷の大きさに…。