=《蒼閃機甲バルトーク》= 〜第弐斬「すれ違う告白」〜-28
「いくよ!」
『うむ。』
飛びながらも、瞑想し、腕に力を込めた。
バチッ……バチバチッ
やがて、刃に雷がほとばしる。
そして、二枚の翼が、四枚に開いた。
「喰らえっ!」
斬ッ!
我流・疾・空・雷・撃・斬ッ!!
真っ二つとなった。
これで、ソルジャーは活動不能となる。
蒼真は着地し、美月をおろした。
「ふぅ…………。」
『よくやった、だが…………。』
「あははは…………うん、ここって…………」
ザッ
サイシルドが入口の前に立っている。
追い付いて来た。
「袋小路なんだよね……………。」
『まったく…………、やるしかなかろう。』
「うん。」
蒼真は刀を構えた。
美月は蒼真の後ろに隠れている。
「キシャァァァァ…………。」
口を開けた。
やはり、牙がズラリと並んでいる。
「………いくよ。」
先手必勝。
蒼真が駆け出し……………
ドコォッ!!
………たかったが、駆け出せなかった。
理由は簡単。
駆け出す意味がなくなった。
――――横の壁が破壊され、そこからサイシルドの数倍の大きさの鎌がサイシルドを貫いていた。
「『「……………は?」』」
三人同時に言う。
こんなのは予想していない。
やがて、串刺しになったサイシルドは外へと引っ張りだされた。