=《蒼閃機甲バルトーク》= 〜第弐斬「すれ違う告白」〜-14
「(…………どうしたんだろ、あの顔?)」
やたら暗い気がする。
何かあったのだろうか。
「おはよ、美月。」
「あ………お、おはよ。」
「…………? どうしたの?」
「アハハ、気にしないで。」
「風邪?」
「気にするなって言ってるでしょ!?」
スパーンッ!!
「えぁっ!」
きた、ハリセン。
顔が笑ったままな辺り、かなり不気味である。
なんか微妙な空気に包まれたので、二人ら無言で歩き出した。
「…………………。」
「………………(空気が、重い。)」
言葉を発する事が罪であると勘違いしてしまいそうな空気である。
当然、沈黙以外選択肢は用意されていない。
「(………………どうやって告ろう。)」
「(………………どうやって言おう。)」
二人の頭の中である。
『(………なんなのだ、この空気は?)』
バルは、この状況を見て思う。
正直、辛い。
「(蒼真、何て答えるかな…………。)」
「(美月、何て言うだろう…………。)」
「(断られたらどうしよう…………。)」
「(嫌われたらどうしよう…………。)」
「(何て言えば蒼真に気に入られるかな………。)」
「(何て言えば美月に嫌われないだろう………。)」
『(…………何なのだ、この空気は?)』
バルは、再び思う。
「「((あ〜〜〜〜〜〜〜〜どうしよ〜〜〜〜〜〜!!))」」
二人揃って頭を抱えた。
『(何とかしてくれ!!)』
逃げたくなったバルであった。
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悩みに悩んで、昼。
「(ど〜しよ〜…………。)」
「(ど〜しよ〜…………。)」
まだ悩んでいた。
蒼真はボーッとできない。
美月はいつも通りに笑えない。。
二人はかなり辛い立場に立っていた。
もっとも、二人とも一人相撲なのだが…………。
「(…………よしっ!)」
先に動いたのは蒼真。
「(何も言わなきゃ始まらない。)」
勇気を持って、美月に話し掛けた。