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32分の永遠
【痴漢/痴女 官能小説】

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32分の永遠-2

 翌朝、奈々緒は機能の事を考え、いつもより一本早い電車に乗った。勿論、昨日とは違う車両にもした。周りに男の人は居ない、ちゃんと確認もしている。
 そう安心しきっていた矢先、頭の上の方から声が降ってきた。
「ちゃんと同じ電車に乗らなきゃダメだよ」
 あの男だ。目の前が真っ暗になって自然と足が震える。ドアにもたれ掛かるようにして身体を支えた。思考力が弱くなる中、昨日のようにさせまいと、奈々緒は鞄を抱きかかえる様に持ち直す。
「抵抗されるとやりがいがあるよ」
 男は諦めるでもなく、淡々とそう言ってのけた。次の瞬間…。
「…ゃっ!」
 奈々緒の太腿に触れる、男の手。
 徐々に上へと舐めるように上がっていく。そして縦に秘所をなぞるように、前から後ろへと指が移動する。それはショーツの上からでも、吐き気を催すには充分だった。
 奈々緒は力強く抱えた鞄に顔を埋める。
「物分かりのイイ子は大好きだよ」
 恥部を覆う布は男には何の効果も無く、難なく横から割り入ってきた。さっきとは逆の道を辿り、指が動く。
 それは何度か往復する様に外周をなぞると、つぷりと奈々緒の中心へ侵入した。
「…ぃ!!」
 奈々緒の鞄を握り締める指に力が入る。目に溜まった涙が、瞼をきつく閉じた事で頬を伝う。
 まだ蜜も湛えていない、硬く閉ざされた蕾。奥へと進むにはあまりにも狭い道筋。
「へぇ…そうなんだ」
 誰にも触れられたことの無い、未熟な其処である事を、男は悟った。
 そのまま無理矢理犯していくと思われたが、第一関節ほど入っていた指を抜き去った。男は、未開のままにしておくのも面白いと考えたのだろう。
 異物感の無くなった奈々緒が、安堵感に浸れたのはつかの間で、すぐにまた同じ様な感覚に襲われた。
 今度は後孔に。
 少ししか濡れていない男の指で、痛みを伴わない訳はなかったが、何より内蔵を抉られているようだった。奈々緒が少しでも抵抗しようと男の指が抜き挿しされるアナルに力を入れれば、ただただ其処に痛が増すだけて、今は早く学校のある駅に着く事だけを願った。
「そうか。これだと痛いだけだね」
 また頭の上から声がしたと思っていると、男の反対の手が、制服のプリーツスカートをたくし上げて、前の方へと差し入れられる。
 同じ様にショーツの横から差し入れられた指に、奈々緒の包皮に包まれた小さな芯を見付けられて、そのまま潰す様に弄ばれる。不快感は有るものの電流が流れたような、今までに経験した事の無い何とも言えない感覚に眩暈がする。
 段々と足の力が抜けていくのが判ったが、男の身体に支えられ、無理矢理立たされていた。
 男に与えられる前と後の感覚は全く正反対なものだったが、それすらも判らなくなってきていた。
「んっ…、ゃ…」
 漏れる小さな声は鞄に吸い込まれていく。小さく首を横に振りながらも、奈々緒にはもう何かを考える余裕さえなくなっていた。むしろ、何を考えればいいのか解らなかったのかもしれない。
 どれ位の時間が経ったのだろう。長いようだったけれど、短い時間には間違い無い。
 そのまま嬲られ続けられるのかと思ったが、奈々緒が降りる駅名の車内アナウンスが流れる頃には男の気配は無く、押し出されるようにしてホームに降り立った。
 奈々緒に残っていたのは倦怠感と、男が付けていたエターニティの残り香と、あの男の言葉。
 『また明日ね』

 幾ら違う時刻の電車に乗っても、車両を変えても、毎日男はそこに居た。
 奈々緒は逃げられない事を知り、淡い希望は捨てざるを得なかった。
 エターニティの僅かな香りがし、背後に気配を感じる。奈々緒は強く目を瞑る。そして、今日も男の手が自分の身体を這いずり回るのだと思っていた。
 生暖かい手の代わりに、奈々緒に触れたものはヒヤリとした硬いモノ。
「今日はご褒美だよ」
 男の声がいつもの様に頭の上から聞こえる。
 奈々緒がよく理解できないで居ると、それはいきなり細かい振動を始めた。
「…んっ…」
 いつもの様に、鞄を抱きしめて声を殺す。
 這いずり回るのは、無機質なそれ。ショーツの上からでも振動が伝わる。そのまま、割れ目に沿ってなぞられた後、肌に直接触れてきた。
 クリトリスに宛がわれると、奈々緒の身体がピクリとする。
「ココがイイんだね?」
 奈々緒は首を横に振った。違う、イヤだ、止めて。
「んんっ!!」
 いきなり其処に宛がわれていたローターの振動が強くなる。何分もしないうちに、奈々緒の足の力が抜け落ち、いつものように男に支えられた。
 頭が真っ白になっていく。
 自分の性器だけ神経が研ぎ澄まされているような感覚。


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