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たったひとこと
【コメディ 恋愛小説】

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たったひとこと【第4話お泊まりミッドナイト】-2

ザザザアァァァ・・・
ゴオォォォォォ・・・
ピカッゴロゴロ・・・


「今、予報みたら警報出てますよ」
「・・・マジかよ」

呆然と立ち尽くす面々。

「どうする?」
「もうちょっと待たせてもらうか・・・でも悪いし」
「あの」

くるめが照れ臭そうに言う。

「良かったら・・・今日泊まっていきます?」


第4話:《お泊まりミッドナイト》


「大部屋が空いてますからそこを使いましょうか♪」

るんるんとお泊まり計画を実行に移すくるめ。

「・・・なぁ、いいのか?潤原」
「・・・?何がです?」

キョトンとして聞き返す。

「いや、その、男が女と一緒に、と、泊まるって」
「大勢いた方が楽しいじゃないですか♪」

この辺りの感覚がお嬢様のお嬢様たる所以なのだろう。

「マリ姉たちはいいのか!?風紀委員だろ!?」
「夜這いかける根性ある奴がいるとも思えんしな。いたとしても返り打ちだ」
「・・・成之とお泊まり成之とお泊まり成之とお泊まり」

ぶすぶすぶす・・・

「わぁ―!詩乃から煙出てます!!」
「成之も鼻血出してぶっ倒れたぁ!!」
「・・・うるさい」

まだ夜は始まったばかり・・・

○○○○○○○○○○○○

「さあっ、召し上がれ♪」

エプロン姿のくるめがスカ―トの端をつまんで、ちょこんと頭を下げる。
並んだ皿には見たこともない豪勢な料理の数々。和食・洋食・中華全て揃っている。
しかしそれよりも一平の目を引いたのは

「おぉ―、メイドや!ホンマモンのメイドさんや―!萌え――!!ねえメイドのお姉さん、夜に僕の部屋へ来ませ・・・ゴフッ!!」

テ―ブルに沈む一平。
マリ姉のゲンコがシュウシュウと音を立てている。

「礼儀をわきまえろ。恥ずかしい」

クスクスと笑うメイドさんたちを尻目に、成之はがっつきたいのを必死で堪えていた。


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