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舞い斬る華
【ファンタジー 恋愛小説】

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舞い斬る華 第九章 (完結)-5

椿とシルディアの前には3人の男。
一人づつなら椿の相手ではないが、息の合ったコンビネーションで、攻めずに時間稼ぎの守りにだけに固執した戦法で、なかなか崩せない。

このままではラチがあかない
時間だけが削られ、いずれは老師の隙をついて逃げられてしまうだろう

椿は一か八かといった感じに刀を突き立てながら男達の方へ無謀にも飛び込んだ!

銃で迎撃する男達
それを刀で弾くも、椿は男たちの刀を受けきれずに浴びてしまう!

が、その椿の背からシルディアが宙に舞うように男たちを飛び越える!

椿のほうは衝撃に強い防弾性の服ではあるが、そうとうなダメージだ!
当然、あの刀の毒でそのダメージは蓄積される。
バランスも崩され、男達の真ん中で膝をついてしまう椿!

しかし、椿がとどめを受ける前に、シルディアの太刀は署長の喉下を捉えていた。

シルディアは高い声で叫ぶように怒鳴る
「武器を捨てて!!」

手早く、署長の武器も取り上げ投げ捨てる。

老師も男達が止まった瞬間に、武器をもった手を切り落とし、部屋の奥のほうへと男たちを気功で吹き飛ばす。

状況が一転し、男達も何も出来なくなる。

名誉の負傷といった感じに、椿は老師の元へと歩いた。
治りが悪いといっても、傷は浅いようでこれくらいの傷なら動きには大して問題はないようだ。

そのままの状態で数分、下からエレベーターに乗って他のチームの人たちが来る
皆、本当に署長が…っといった衝撃もあったようだが、組織の男達と署長に手錠をかける。

観念したのかおとなしくなる組織の一員。
これで一件落着といったところか…

椿も毒の対策として作られていた消毒液を塗ると、またたくまに傷が完治する。

老師が署長を、その他は後から来たチームで連行していった。

プチ…!


急にガタンと倒れこむ署長!
口から大量の血を出す。

どうやら舌を噛んで自害を試みたようだ!

一気に青ざめる署長

死に際に残した言葉…

「所詮、私達も組織の一部…
各国に組織は居る…

一体お前らがどこまで太刀打ちできるかな?」

そのままククク…と薄笑いを浮かべると、署長は息途絶えた…。


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