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舞い斬る華
【ファンタジー 恋愛小説】

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舞い斬る華 第九章 (完結)-4

「い、いや、この中から変な臭いがしたもので…」
ちょっと気が動転した椿は慌てながら言う

その間にシルディアはしゃがみ込み、椿の防弾服から落ちた弾を拾う。
そして一歩前に出る。
「署長さん?
なんであなたが、この弾の出る銃をもってるのですか?」

シルディアの手あったのは、さっきの書類の中にも載っていた毒の出る弾であった。

「…ぅ」

署長は息を詰まらせるように一歩身を引くと…
突然軽く、苦笑いを浮かべた。

「まさかここがバレてしまうとはねぇ
やはりあいつはもっと早くに消しておくべきだったかな…
悪いが、君たちにはここで死んでもらおうか」

キュン!
署長は服の無い頭部を狙って撃ってきた!
撃ちながらドアから出ようとする署長

が、そこに飛び込むように出口を塞ぐ老師!

素人鉄砲など当たらないといった感じで刀を盾に正面から飛び込む椿とシルディア!

キィン!!!
署長は銃を捨て腰に形式上として携帯していた刀で椿の刀を受け止める!

一太刀で分かる相手の技量
署長は強い…!
が、それは普通の人間の軽くたしなんだ程度の強さで、訓練してきた人間や、大会で戦っている新人類の比ではない。

「貴方に俺たちは倒せない。
おとなしく捕まってくれませんか?」
椿は力で署長を圧しながら言った。

と、その時!

ドォン!

老師が背後から吹き飛ばされる。
椿がそれに気をとられたその瞬間、署長は刀を弾き逃げ出す。

それをシルディアが追うも、数名の署長の配下の者たちがそれを拒む!

さっきまで老師が塞いでいたドアから入り込んでいるガラの悪そうな黒尽くめの男たち。

…明らかに組織の人間…

椿はその配下達越しに署長に聞く
「あんたが組織の親玉だったのか…」

署長はそれに答えず、配下を椿達にけしかけ自分はドアから出ようとする。

「この!」
椿は配下をなぎ倒し、署長を止めようとするがさすが署長直属の配下か、簡単にはいかない。
部屋なのかだというのに乱れ撃つ銃、そして接近戦での剣の腕
どちらも署長のとは比にならないくらい強い。

ドア付近に居た老師が組織の男2人を相手するも、踏ん張りドアに署長を近づけないようにしている。


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