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舞い斬る華
【ファンタジー 恋愛小説】

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舞い斬る華 第九章 (完結)-3

インターホンをおしたりノックをして声をかけるが、何も返事が無い。
しかし、よく嗅いでみればやはり、中からその異臭がする。

「シルディア!」

自分を呼ぶ椿の顔を見て、シルディアは気合を入れるとドアを蹴り破ろうとする!
ドガァァ!!

が…さすがに硬い署長室の扉。
そこに老師が前に出て交代。

以前に椿を吹っ飛ばした何倍もの時間気合を溜めると、勢い良く体全体を使ってドアに拳を突き立てる!
ガゴン!

重く鈍い音と共に、ドアの開くところではく、付け根の溶接してある方が引きちぎれるように隙間が出来た。

さらに、そこに一撃。
人の通れるサイズほどの隙間になる。

3人は中に入り込んだ…
そこには小奇麗でVIPな空間が広がっていた。

値のはりそうな絵画や壷、いかにも金持ち的な雰囲気をみせるその部屋。
署長室というよりは、金持ちのプライベートルームといったところか…

部屋は…綺麗だった。
しかし、やはり異臭がする。

シーンと誰も居ない部屋を勝手に探索する。

部屋からはいくつか扉があり、どうやらここは玄関というか応接間というかロビーのような場所で、
そこから署長個人の部屋やいくつかの設備のある部屋にいけるようだ。

この署長室は大きなビルの最上階を全て使っているので、どの部屋もそれなりに広いだろう。
3人は下手に動くのも危険と思い、自分の鼻を頼りにどの部屋から行くかを決める。

が、コレといってこれ以上の臭いのしている部屋も無かった。
どうやらこのロビーが一番臭うようだ。

「そうじゃのぅ…
とりあえず、署長の部屋へいってみないかの?」

そこはやはり3人とも気になる場所で、見てみようということになった。

ガチャ…
どうやら鍵はかかっていないようだ。

キュィン!!

ど、背後から突然の衝撃!
椿の背が撃たれる!

しかし、防弾服を装備していたのでなんのダメージも受けはしなかった。
バっと振り返る3人!

そこには署長の姿が!

「貴様らはなんだ!
そこで何をしているんだね!」

どうやらドアを破壊して入ってきた強盗かなにかだと思われたのか、当然のごとく怪しまれている。


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