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舞い斬る華
【ファンタジー 恋愛小説】

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舞い斬る華 第七章-4

声は耳元の無線から聞こえる
どうやら通信機の電波をジャックされたようだ
「やぁ、老師、椿くん、シルディアさん。お久しぶりです。」

「この声は…ハロルド!!」

しかし、こちらの声は聞こえないのか、一切向こうはコッチの声には反応しない。
そのまま声は続く

「やぁ諸君お久しぶり…
あの試作品のパイナップルはどうだったかな?
塗ってあった毒ごと直撃なら多分、瀕死くらいにはなると思ったのだけれど…」

椿やシルディアは声の主を探すように辺りを見回す。

「おやおや?
その不思議〜な表情は何かな?
…もう大体わかってるんだろ?
それともハロルドだよ〜って出ていったら信じてくれるかな?」
小バ力にした物言いで声は続く

「そっちがどうなってるかなんか、俺たちの今の力なら簡単に情報得れるんだよ。
どうしてだって?
それは秘密さ♪ふふふ…」

椿は大声で出てこいと怒鳴る
が、聞こえてないのか無視しているのか声はさらに続く。

「そうそう…
諸君が頑張って探している本物のハロルド君は…
私達が前に毒を使った弾丸の実験で使わせてもらったよ
残念ながら動かなくなって捨ててしまったけどね
何度も治して使うつもりだったのに…」
直後、高らかに笑う声…

シルディアは奇人の恐ろしい言葉に顔が青くなっている…
逆に椿は腹を煮えくり立たせているようで、今にも爆発しそうな表情だ。

「でもさぁ
俺って頭いいじゃん?
あいつの名前を使って国の中に入ろうって思ったのさ。
やっぱ忍者だけあってスパイ活動は任せとけみたいな?

まぁ、スポンサーもない国出費であれだけの高額賞金の大会があるならさ
それって…どう考えても勧誘するための大会ってことも安易に推測できたし
まーお前らが予定よりも早く修行終わるってんで焦ったけどな!
あと少しで国の機能停止させることができたのに…

あ〜〜
それでは諸君!実は俺も今日は役員の会議があるんで遊んでられないんだ
募る話しもあると思うが、また次回で♪
今日は逃げたいんだろうから逃がしてあげるよ
じゃあまたな〜」

何かのエンジン音がしたと思うと無線は切れた
結局どこから見られて居たのかも分からずに組織は散々に消えていった…

「くそぅ…」

椿はやりきれない顔をした…

そして皆が帰ろうと集まっていくその中…


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