舞い斬る華 第三章-1
これは前回からさらにまた二日後(の前夜から)のお話です…
キラリ……
二人のホテルの遥か上空で流れ星が宙を舞った
「寝れないのか?」
最初の泊まった日にシルディアが美味しいといったココアを、椿が二人分そそいで持ってくる。
「…ありがと椿♪」
熱いココアをズズズっとすすって一息つく。
「明日さ〜…私が勝って椿が負けたら、4位争奪戦また二人で戦えるね♪」
アホなほどの明るい笑顔でシルディアは言う。
「バァカ。もう負けねぇよ」
苦笑って顔で椿は整備しなおした刀をキラリと光に当てて返す。
「おやすみ椿…ベッドごめんね?」
「きにすんなって」
椿はそう言ってソファーで毛布に包まる。
最初、シルディアは床で寝るつもりだったが、さすがに女の子にそんなトコで寝かせられないので椿はソファーで寝るからとベッドをシルディアにあけわたしていた。
約十分くらいの沈黙
「ねぇ…椿?」
「ん?」
「まだ寝てないんだ」
「あ〜ちょっと眠いけどな。試合無い日はなかなか寝付けないな」
「そっか」
シルディアがベッドから抜け出てくる
そしてソファーに腰掛けて、寝ていた椿の頭を膝に乗せる。
「人と居るって、なんか落ち着くね。」
「そうか?」
「うん。」
ぶらっとしていた手で椿の髪を撫でる。
「私、ちっちゃい頃から一人だったからさ〜。一人に慣れてたけど…
なんてゆ〜か…こゆの結構好きかも♪」
ずっと正面を向いていたシルディアは、椿の方に顔を下ろしてにっこり微笑んだ。
少しその笑顔に見とれてから、照れるように椿はそっぽを向いた。