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舞い斬る華
【ファンタジー 恋愛小説】

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舞い斬る華 第三章-4

「すみません椿様、これの次の試合が終わるとすぐ表彰式ですので、控え室でいつでも出れるスタンバイをお願いします。」

そうだった
シルディアの試合が終われば表彰式で、椿も3位として表彰台に上ることになる。

仕方が無いので、一回シルディアの控え室に寄ってから自分の控え室に戻る。

そしてモニターを付ける。

ちょうど決勝が時間的にも大詰めを迎えていた。

ちょっとブームになりつつある二刀流の剣士と、椿を倒した居合いの男の激しい攻防
ポイントは僅かに二刀流の方が上だが、プレッシャーとかで追い詰めて居るのは居合いの男といった感じが見られた。

そして、やはりというか、最後は居合いの男が鮮やかな一本勝ちで優勝を手にした。

「俺に勝ったんだからな。当然だろ」

ちょっと負け犬ちっくに椿が吠えた後、シルディアの試合が始まる。

相変わらず見ていて華がある入場から戦いまで、決勝で盛り上がった観客も多く、試合は大きな歓声に包まれていた。

「あいつ…俺より人気あるよなぁ…」
ここでまたブツブツ言いながら椿は試合を見る。

そしてまた、椿にアッサリ負けた変形等の使い手はいいところなくシルディアに勝利を奪われる。
今日は調子が悪かったのだろうか?
それとも椿との戦いで自信を失ったのか
シルディアが調子良かったのか

なにはともあれ二人で同じ相手に勝ち、無事3位4位GETとなる。

そして長かった全ての戦いに決着がつき、表彰式が始まる。

一位が真ん中、二位が右と段々になっていて、左側にはさらに低い位置で3位と4位が同じ高さになっている。
椿はシルディアと同じ壇上で表彰を受ける。

そこそこ時間のかかる表彰式、閉会式はその幕を閉じた。

観客が帰った後、上位の面子はロビーにと呼ばれる。

まずは大会のスポンサーからの謝辞。
それぞれ順位に応じた副賞等の配布。

一通りの大会の規約契約のだのが終わる。

そして最後に…お偉いさんが登場する。

「えー。わたくしも見させていただきましたがどれもすばらしい試合でした。
選手の方々、お疲れ様でした。」

最初はそんな在り来たりの謝辞だった。

が、


「、、この中でも知ってる方も居ると存じますが、ここ数年、あなた方、新人類に対する事件が多発しています。」

その瞬間、選手達はざわざわっとする。

椿は全く知らなかった。
本来どうでもいいお偉いさんの話だが、緊張感をもってその言葉の続きを聞き入れる。


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