=《蒼閃機甲バルトーク》= 〜第壱斬「蒼い巨像」〜-22
「(見切ったっ!)」
キンッ!
キンッ!
キンッ!
バルは刀の柄を握ったまま、つまり、刀は鞘に入ったままだ。
だが、頭は、接続部を失っていた………。
三本とも…………。
我流・居合・瞬・風・斬ッ!!
「なっ………………!!」
オロチは、頼みの綱の武器を失った。
「バカな…………バル…………貴様…………。」
「…………蘇った事を怨むのだな。貴様には……消えてもらうっ!ゆくぞっ!」
「うん!」
バルは駆け出した。
建物と建物の間を。
「ぐっ…………くそがぁぁぁっ!!」
やけになったオロチが、爪を振り上げた。
単調な動き。
見切るのは………容易。
「ぁぁぁぁぁぁああああああああっっ!!!!!!!」
二枚重なっている、背中の翼が開いた。
同時に、刀に、雷がほとばしる。
飛翔。
斬ッ!!!!
すでに、バルはオロチの背後にいた。
刀は…………抜き放っている。
オロチには………一筋の線。
それを境界に………オロチが"ずれた"。
そして…………