=《蒼閃機甲バルトーク》= 〜第壱斬「蒼い巨像」〜-14
「っ……………!!」
痛みで、体が動かない。
制服は、すでにボロボロ。
あちこち擦り切れている。
「〜〜〜〜〜っ!!くそっ!!」
痛い。
だが、痛がってる暇はない。
再び立ち上がり、走った。
「ゴアァァァ…………。」
オロチの周りの物のあらかたは破壊しつくした。
次だ。
だから、移動する。
方法は……………
ズンッ!
跳躍。
オロチは、天に舞い上がっていた。
その姿を蒼真は見る。
こっちに…………
「来る!?来る――――――ッ!!??」
ブレーキ。
リターン。
はい、急いでね。
ズザァァァァァッ!
蒼真のすぐ近くに降り立った。
着地の衝撃で、蒼真の体が宙を舞う。
「っ…………………!!!」
落下。
痛覚を持って生まれた事を後悔した。
恐る恐る、見上げる。
…………デカい。
数十メートルはあるだろう。
そんな奴が、蒼真のすぐ近くにいる。
踏み潰されたら終了。
助かる見込みは……ない。
「(………くっ、死ぬのか………?)」
死ぬ直前には、走馬灯を見るというが、どうやら本当のようだ。
今、蒼真は、それを体験している。