*HeartBreak...of..weekend*-3
「……。」
一人になって静けさを取り戻した体育館裏に足音が聞こえた。
「…瑠依。聞いてたのか?」
和斗だった。
「…なにが?」
私は流れる涙を堪えながら言った。
「俺と瑞希の会話。」
和斗は下を向いている。
「…おめでとう。付き合うんでしょう?」
私は皮肉っぽく言った。
「いや、断った。」
「えっ…そんなはず無いよ。」
安心した気がした。
「…本当だよ。俺は瑠依が好きなんだ。」
「…」
「瑠依は?」
「わ、私だって和斗が好きだよ!」
わっと涙ぐんで和斗に抱きついた。
――ねぇ好きあっているのなら私は和斗の彼女になれるの?
そんなことを
思いながら
たった一つの愛を
大事にしている。
だけど次の瞬間に運命が崩れ去ると言うことは誰も知らなかっただろう。