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Cross Destiny
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Cross Destiny
〜神竜の牙〜B
-16

「始めてください。」
ヴェザードはフォルツの言葉に頷いた。
「明日の進軍についてだ。
明日は15万の勢力で一気にヒーティアの本丸、首都カティアルとヒーティア城を落とす。」
いよいよ迫る本番にアルス達は息を飲む。
「そして明日は指令はデュセルに任せる。
フィオは残ってホーリー進軍への準備を進めてくれ。」

「はい。」
「はっ。」

「ヴェイル、アルス、フォルツは敵勢力のせん滅に協力してもらう。」
結局デェルフェムートはフォルツを戦地に向かわせることにした。
アレスターとのフォルツの関係を隠していることをできるだけフォルツに悟られたくなかったからだ。
そして今のヒーティアとの戦いではフォルツを戦地に赴かせても問題は無いと思ったからだ。
もちろんホーリーとの戦いでは向かわせるつもりはなかった。

しかしアレスターの突いて来るところは正にそこであった。

「そういやなんでここにルナがいるんだ?」
救援部隊であるはずのルナがここにいることを疑問に思ったフォルツが問う。
「前回は急ぎだったから救援部隊には待機してもらっていたが、今回は共に進軍して、後方支援に当たってもらう。」
「・・・・・」
アルスもフォルツもヴェイルも女性を戦地に赴かせることを心配に思った。
「大丈夫、私も一緒に戦わせてください。」
しかしルナ自身は仲間と共に戦えることを嬉しく思っていた。
「それに救援部隊は負傷者の救助が主だからな危険は少ない。」
そしてデェルフェムートのその言葉で三人は自分を納得させた。
そして各々が進軍当日に備える。




「くそ、まずい、まずいぞ!!」
ヒーティア城の王座の間 血相を変えて焦る、ヒーティア王国国王アルダ。
「次は、次こそは僕が必ずジェラルドを倒してみせます。」
前回の戦いで敗北をきっしたウィンは必死で名誉を挽回しようとする。
「黙れ!!お前にはもう何も期待していない。」
「くっ」

「まあまあ、穏便に行きましょうよ国王さん」
背中に両刃の薙刀を背負った小柄な男が仲介に入る。
「でも『思うこと言わねば腹ふくるる』って言うしね」
すると巨大な斧を背負った大男がそう言った。
「とにかくジェラルドはまもなくヒーティアに進軍してくるはず、すぐに兵を整えなさい。」
そして一人の少女がアルダに命令する。
そしてその少女とはアシェルだった。
「とにかくホーリーから僕達が援軍に来たからには『大船に乗ったよう』なつもりでいてよ」
そういう大男の腕には翼のタトゥーが見えた。
「まあそういうこと、敵が何人でも殺せばいいだけだろ。」
そして不敵な笑みを浮かべる小柄な男の腕にも翼のタトゥーが見えた。

そう、アシェルだけではなくその二人も黄泉羽の一員の様だ。


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