『STRIKE!!』(全9話)-39
じゅぷ、じゅっ、じゅっ、じゅっ…
奥から溢れてくる、晶の淫液。それは彼女の興奮を溶かしたものか、とても熱い。
「あ! りょ……ダメ! りょう!!」
晶の身体が、震え出した。
「………! や、やだ!」
と、思ったら不意に硬直した。
「な、なんか………あ、あ……これ……あっ!」
じわじわした悪寒が、股間に集中していく。それは、何かに似た感触。
「あ、りょ、あ………くっ!」
しかし、それを思い出す間もなく、全身を愉悦が覆い尽くし…
「――――っ!!」
そして、弾けた。
「………あ、ダメ、でる!」
エクスタシーを迎えたことで硬直した四肢は、膣口も締め付ける。しかし、その締りに相反するように、何かが晶の奥から迸った。
ぴっ、ぴっ、ぴっ…
「ああ……いや……いや……」
晶が、羞恥に顔を覆う。さっき感じた悪寒はまさに尿意を催したときのもの。だから、今体から溢れてしまったものは、間違いなく自分の排泄液で、それを亮の指にかけてしまったと思った。
「………」
「ご、ごめん、亮……」
亮も、断続的に指に降りかかる熱いものは、晶の粗相だと思ったのだが、どうも様子が違う。
その真偽を確かめようとショーツから手を抜いた。
「や、やだ! 見ないで……」
きらきらと光るその手に、晶の羞恥は一層高まる。
「晶、これ違うよ」
自分の手にまとわりつく液体は、透き通った濁りのない輝きを放っていた。
「……え?」
「多分、潮…じゃないか?」
少し口ごもったのは、恥ずかしかったからだ。
「………」
「………」
「……はぁ」
晶が、安心したようにため息をつく。冷静に考えてみれば、粗相をしたのならもう少し大量に液体が漏れ出ているところだったろう。ショーツだけでなく、ベットのシーツにも壮大な絵を書いてしまうぐらいに。
「……感じすぎちゃったのかな」
潮を吹くのは、初めての経験だ。
「悪い。ちょっと……やりすぎだったかも、な」
いささか調子に乗りすぎたところも自覚しているので、思わず謝罪が口をついた。
しかし晶は優しく微笑むと、身を起こして軽いキスを送る。
「晶?」
「気にしないでいいのに」
「でもな」
晶に不快な想いをさせたのではないか? 亮の沈黙には、そんなニュアンスが込められている。
「気持ちよかったから」
“いいの”と、言うかわりにキスをもう一度。そして、潤んだ瞳で亮を見つめる。
「ね……欲しい……」
「ああ」
その気持ちに応えようと、今度は亮の方から優しく晶の唇を塞いだ。