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『STRIKE!!』
【スポーツ 官能小説】

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『STRIKE!!』(全9話)-271

「く、うぅ……」
 包み込んでいた粘膜が収縮し、柔らかい器官であるにも関わらず、苦しいまでの拘束感を亮の陽物に与える。しかも、きつく締め上げるだけではなくて、晶の動悸に合わせるようにびくりびくりと縦横無尽な刺激を与えてくるから、たまらない。
「あ、晶っ……」
 脊髄から集まってきたエネルギーが、そのまま射出口に向かって駆け上っていく。
「お、俺―――」
 かみ締めていた奥歯の力が抜けた。

 びゅる! びるびるびるびるびるびる!!

「はぁう! あああぁぁぁぁぁぁぁ!!」
 絶頂の余韻を愉しんでいた晶。剥き出しになっている敏感なところに大量の樹液を浴びて、その背中が更に反っていく。
 三度目の放出とは思えないほど、亮の先端から迸った濃厚なエキスが、晶の胎内を満たした。何度も何度も射出される樹液に打たれながら、晶の昂ぶりは益々募っていく。
「い、いっぱいでてる……あたしのおま×こ……あついので、いっぱいになってるよぉ……」
 恍惚とした晶の笑み。愛する人の遺伝子をたっぷりと受け取って、このうえもない満足を抱いているようだ。
「あ、んあっ……」
 不意に、亮が身を起こした。つながっているところはそのままで、あぐらを組んだ姿勢になると、晶をその上に座らせる姿勢をつくる。
 “座位”と呼ばれる体勢だ。晶の顔がすぐ近くで見られるように、亮はその体位をとったのだ。
 晶の体を抱きしめて、その唇を塞ぐために…。
「ん、んっ……」
 エキスを迸らせた部分は、それが中から溢れ出して互いの股間を濡らしている。しかしそれも構う様子も見せないまま、二人はねっとりと接吻を愉しんでいる。
「好き、愛してる……大好き……」
 他の語彙を忘れたように、何度も何度も繰り返す晶。
「俺も、愛している」
「嬉しいよぉ……大好き、あたし、あなたが大好き……いっぱい…いっぱい、好き……」
 泣いたように笑い、そして唇にむしゃぶりついてくる晶。それを受け止めながら、三度目の放出が終わらないまま、腰を打ち上げる亮…。
「あきらっ、く、くぅっ……あきらぁ……」
「ああ、ああぁぁっ! お、おかしくなるっ! 腰が……お、お×んこがぁ……ああぁぁぁぁぁ!!」
 そうして、体力を絞るようにして、何度も何度でも何度となく交わった熱い夜。
 空が白むまで続いた獣の如き情交は、なんとその日の朝になってもついに終わることはなかったのであった。






「………」
 青く高い秋の空は、何処まで続いているのか想像がつかない。
 そんな青さに包まれながら晶は、抑え切れない胸の高鳴りに身を任せている。
(やっと、帰ってこれたんだ……)
 彼女が今たっているは、甲子園のマウンドだ。一度はそこに脚を踏み入れながら、ついに一球も投じることなく立ち去った場所に、彼女は還ってきた。
 あの時とは違い、観客席には誰もいない。ありとあらゆる音を掻き消すような歓声も轟音も、なにも聞こえてはこない。
 それも、そうだろう。11月に入り、冬も間近に迫っているこの時期だ。プロ野球のペナントレースは既に終了し、屋外のスポーツは軒並みオフを迎えている。
 そんな中で行われている、野球の試合なのだから、華の球場・甲子園とはいえ、そのグラウンドに集まっているのは試合をするチームと、その関係者ぐらいのものである。


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