『STRIKE!!』(全9話)-140
「おたがい……ヘンタイだな………」
「あ、ああ……そんなこと……ン、ンアッ!」
長見が、腰を引いた。腸壁が引きずられていく感覚は、排泄のときと全く同じ。しかし、それに付随する甘い背徳の痺れに、全身が泡立つ。
「………」
ず…ずぬり!
「ヒ、ヒィッ!!」
そして、排泄との圧倒的な違いは、それが再び中へと戻ってくることだ。
「アグッ! ン、ンアアッ! ン、ンヒィィィ!!!」
ずぬ、ずぬ、ずぬ、ずぬ…
と、長見の肉筒によって犯される腸壁。
「アァ、アアァァァァ!!」
脳内で弾ける火花は、罪の意識を交えて艶やかに燃えていた。
「ぐ……す、すげえ……押し戻される……」
異物を体外へ押し出そうというのは、人間の防衛本能の成せる業だ。たとえ合意による行為であったとしても例外ではない。もともとその部分は、特殊な事情がない場合は一方通行なのだから。
「う、うわ……」
必死に押しとどめてもなお、見る見るうちに排出されてゆく自分の肉筒。その腸圧の凄まじさに長見は驚嘆した。
「ア、アッ、アウッ、アウッ!! んひっ、ひぃっ、ひぃぃぃ!!!」
腸圧に耐えながら腰を前後に動かすと、明らかに質の違う喘ぎをエレナは漏らす。まるで、酔い狂った獣のように。
「ンンっ! ングっ! ングゥゥウゥ――――――………っっ!」
「う、うわぁ!」
ふいに、エレナが息んだ。そのため、腸内圧力が一気に高まり、まるでポンプで圧縮空気を送り込まれたように、肉筒が猛烈に押し出されてしまった。
「う、うぬうぅぅ!!」
必死にこらえ、亀頭の部分までの排出でなんとか持ちこたえた。
「……はぁ…はぁ……や、やべえところだった……」
寸でのところで、全てが漏れ出るところだった。野球のときでもそうだが、彼女のパワーは凄まじい。
「………」
正攻法では、彼女の後性を満足させられないかもしれない。
「!」
長見は、一計を思いついた。
「ハァ……ハァ……? ……エイスケ……どうしたんですか……?」
動くのをやめてしまった恋人に、エレナは懇願する。
「もっと……もっと……わたし、もっと、おしりに欲しいんです……」
「ああ。ちょっと……な」
「あ、あ……エイスケ?」
エレナの腰を抱えこむように、長見は尻餅を突いた。身を起こされたエレナは、そのまま長見の腰に尻を沈ませる。
「あ、あ、あ、ああぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
つまり、エレナの自重をも利用して、より深く挿入しようというのだ。これならば、腸圧がいくら高まろうと、そうそう抜け出てしまうこともないだろう。
「OH MY GOD! ………MY GOD!!」
エレナの腰が、蠢いた。そのたびに、うねるように腸壁が収縮して、長見を搾り取る。
「お、おしりに刺さって……ふ、深すぎます……おかしく……なりそうですッ……」
効果は、絶大だった。
「おかしく、なっちまえよ」