きっと、そうー夢-1
夢を見たの。
真っ暗な中で、私しかいなくて・・・・・すごく孤独だった。
すごく先の方で何かが光ってたから、その方向に走っていくんだけど、全然近づかなくて。
本当に独りな気がして、涙が出てきた。
その時に、ふわって暖かい風がきて・・・・・一気に黒から真っ白な世界に変わったの。
黒だと恐くて不安で堪らなかったのに、白だと不思議と安心したの。
『ーーーーー…。』
そこで夢は終わっちゃった。
私の目が覚めたから。
最後に何か聞こえたんだけどなぁ・・・・・。
何だったんだろう?
「おはよう。」
考えていると、横から声がして我に返った。
小説を片手に微笑む悠哉。
悠哉の後ろに広がる窓越しの空はすっかり日が落ちて暗い。
本当に待っていてくれたんだ。
自分が言った我儘なのに、嬉しくなる。
「あ・・・ごめんね。」
「ん?何が?」
気付かないふりをしているのだろうか。
「・・・ありがとう。」
「どういたしまして。」
にっこり微笑んだ悠哉が何故か夢の中でみた光と重なった。
「・・・?」
首を傾げ考えてみる。
そういえばなんか聞こえたような・・・