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おまけ〜From the future to the past〜

オレは家系図を見たときから興味が湧いていた。何代も前の先祖が『高内疾風』の名を名乗っていた時の事を……。当時にどんな生活をしていたのか? などの事を……。

現在(いま)の西暦が2222年である。そして、その先祖がいたのは2006年だった。タイムマシンが創られているわけでもないから、過去には行けなかった。だが、どうしても過去が気になる。だから、執事の田鍋 絃夢(たなべ げんむ)に頼み、過去に行く為の機械を創ってもらうことにした。

疾風グループといえば、世界屈指の金持ちで、常に最先端な機械を創ることで有名だった。だから、すぐ出来るだろうとオレは思っていた。しかし、思っていた以上に時間が掛かり、頼んでから4年の歳月が過ぎていた。完成したのが蚕型の機械である。

頼んでいたのと違い、『高内疾風』と一体化するものだった。頼んでいたのと違ったのは、残念だったが、祖先の事を知るのは一体化するしかないと無理矢理自分の気持ちを押さえ込み、時間を設定する。

『えっと、良いですか? 設定できるのは、300年前までにしました。あちらの世界に居れるのは、約一週間です。それを越えると、命の危険がありますので早急に戻ってきてください』との説明だった。一週間も居れれば充分だろう。そんな気持ちだった。

機械に乗り込み、目を閉じる。正直興奮していた。どんな世界なのだろう。どんな物があるんだろう。と思っていた。オレを認識する光が全身の包み、オレの記憶が無くなっていく。




「お……い。は……、は……て、疾風!」

 起きると、授業の真っ最中らしい。腕を枕にして寝ていたらしく、腕が痺れている。いつもの様に小声で話す。

「わりぃな。晃人」

「良いってことよ。大丈夫か?」

「ああ、昨日寝るの遅かったからな。ところで、今日って何日だ?」

「今日か? 今日は……、8月23日だろ?」

「そうだったな」

「疾風! 晃人! うるさいぞ! 静かにしろっ!」
 数学の先生が怒る声が教室中にする。教室中に雷鳴が鳴り響いたようだ。

「「はいっ! すいませんっ!」」


そんなこんなで、すぐ一週間が過ぎていった。8月31日の夜に奇妙で怖い夢を見た。とて怖い夢を……


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