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「本気の恋。はじめました。」
【大人 恋愛小説】

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「本気の恋。はじめました。(下)」-7

『家の前で待ってて』

メールが届いていたので最後の送りを堪能した後、言われるままに待った…


プップー
「お疲れ」

送りが終わった山下さんは窓から顔を出し、乗れ。の合図を送る。

「お疲れさまです」
「いや〜今日でこの黒いスーツともお別れだなぁ」
「私も、ドレスから卒業です」
「だから、敬語やめろって。」

…………
しばしの沈黙。

「えーっと…」
「はっはい」
「俺は、彩が好きだ。」
「わっ私もっ山下さんが…好き…」
「付き合ってほしい」
「もちろんです」
「よろしく。」
「こちらこそ」
            …………

「ってなんだこのやりとり!」
「え?」
「まぁ…こんなもんなんかな。実際…告白なんて」
「もっとロマンチックがよかったですか?」
「まぁ…いいや」

山下さんの顔が近づく……
私達は唇を合わせて、ようやく恋人同士になったのだ。



後日、給料を取りにいった時実景に声をかけられた。
「本当に山下さんと何もなかったの?」
「うん。」
「……そう。頑固ね」

実景は何かを悟ってたらしく苦笑まじりに笑顔で手を振ってくれた。

まことにはいつか落ち着いたら話そうと思ってる。
どんな反応するかな…?
でも、彼女なら理解してくれるだろう…


「彩、給料もらった?」
「うん!」
「よし!それで豪遊するか〜」
「圭介ももらったでしょ〜?」
「え?」


まだまだ色々あると思うけど、私は美鈴から彩に戻った。

もう、擬似恋愛をする必要もない…

あの日から…私は、
本当の恋をしていたんだ。

おわり。


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