俺らの明日FOURTH-1
〜体育祭編〜
「ああ〜、体育祭か〜。」
「クラブ入ってない俺らからしたら暇だなぁ。」
「とか言ってかっこいいとこ女子に見せようとか思ってんだろ?」
「中学生じゃねーんだ。思わねーよ。」
「しかしだるいなぁ。」
「まぁ、いいじゃん。女子の体操着見れんだし。」
「お前そういうこと言うから彼女できねえんだよ。」
「別に女子にダイレクトには言わないから大丈夫だよ。」
「俺らが言うから意味ないの。」
「てめぇ!!」
「冗談だって。」
「けどもう少し欲望抑えたほうがいいよ。」
「そうそう。」
「お前よく大晦日に消えなかったよな。」
「どういう意味だ?」
「除夜の鐘って煩悩消すんだろ?お前この世から消滅しちまうじゃねーか。」
「お前俺をどんな目で見てんだよ。」
「エロい。」
「馬鹿。」
「エロキモイ。」
「お、いいじゃん。倖田來未みたいで。」
「あれは褒め言葉だろうが!!俺のは完全マイナスじゃねーか。」
「落ち着け。そろそろ一番目の競技が始まるぞ。」
「なんだよ、エロキモイって。」
「泣くなよ。冗談なんだから。」
「最初ってなに?」
「50m走だな。」
「あ、俺じゃん。」
「おい、けどもう入場門から入って行ってるぞ。」
「うぉぉい!?俺居ないのになに始めてんだよ!!」
「どうする?サボるわけにはいかないだろ。」
『三年三組仲居賢治君。至急入場門に来なさい。』
「遅えよ、放送!!」
「ほら、行ってこい!!」
「ちくしょーー!!」
「なんであいつはこう馬鹿なんだろうな?」
「面白いからいいんだけどな。」
「まぁいいや。応援しようぜ。」
「ああ。」
「よう、負け犬。」
「よう、敗北者。」
「よう、明智光秀。」
「・・・黙れ。」
「何で最初一位で最後はビリなんだよ。」
「50mだぞ?普通抜かれることなんてあんまりないぞ。」
「・・・バテた。」
「バテたぁ!?じじいかてめえ!!」
「50mでバテるなんざどんだけ体力ねーんだ!?」
「もう死んでろ。」
「うるせー!!」
「はぁ。もういいや。次何?」
「綱引きの予選」
「何で綱引きごときに予選みたいな大層なもんがつくんだよ。」
「お前全国の綱引き愛好者敵に回したな。」
「誰が出てる?」
「無視かよ。」
「華麗にスルー。」
「黙れ。」
「で、誰が出てるんだ?」
「俺。」
「俺も。」
「いってらっしゃい。」