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きみのとなりへ
【純愛 恋愛小説】

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きみのとなりへF-3

「でも誠二くん達、お母さんが夕飯作って待ってるんじゃないの〜?」
「今日ちょうどうちの母さん夜勤で、外で食べてくるように言われたんだ!それに最近一平いつもうちで食ってるし、一平も夕飯ないはず!な、一平?」
「う、うん!」
「そっか〜!じゃあおいで〜!」

というわけで、なんと沙癒ちゃん家にご飯を食べに行くことになった。沙癒ちゃんは一人暮らしだから、沙癒ちゃんのご飯が食べれるって事だよね?ヤバい〜!楽しみ〜!!

スーパーで買い出しして、僕らは沙癒ちゃん家へ行った。

「おじゃましま〜す。」
「いらっしゃーい!」

沙癒ちゃん家は1Kの6畳。そこにベッドと本棚とテレビと勉強机があって、真ん中にテーブルとクッションがある。少しアジアンチックな部屋。落ち着いた雰囲気だ。

「狭いけど、好きにしてていいからね〜。」

沙癒ちゃんはせっせとご飯を作り始めた。

「沙癒は料理うまいよ〜!私、オフクロの味が恋しくなったら、いつも沙癒にご馳走になりに来るんだ〜。」
「へぇ〜、めっちゃ楽しみ〜!!」
「薫ちゃ〜ん。ハードル上げないでよぅ。」

料理が出来るまで、僕らはテレビを見たりおしゃべりしたりしていた。

「薫ちゃ〜ん、お茶碗とお箸並べてご飯ついでて〜。」
「はぁい!」
「あ、俺ご飯大盛で!」
「僕も!」

僕も何か手伝おうと思ってキッチンを覗いた。

「何か運ぼっか?」
「あ、ありがとう!じゃあこれとこれよろしく〜。」

見ると、きゅうりの酢の物と豚汁が綺麗に器に盛られてお盆に乗っていた。

「おいしそう。」

僕が思わず漏らすと、

「ありがとう!」

と沙癒ちゃんは嬉しそうに言った。


「「「「いただきまぁす!」」」」

今晩の献立は、ご飯、豚汁、きゅうりの酢の物、そして煮込みハンバーグ!

「うまい〜!」
「幸せ〜!」
「よくこんな短時間で作れたね〜!」
「あ、実は、ハンバーグは、一昨日たくさん作ったのを冷凍してたを、煮込んだだけで、きゅうりの酢の物も昨日作ってたから…。」
「沙癒ちゃん、ちゃんと自炊してんだね〜。かなり偉い。」
「アハハ!学生さんはお金がないからね!自炊で食費浮かせてるだけだよ!」

僕はたくさんお代わりしてたらふく食べてしまった。
そんな僕らを見て、沙癒ちゃんは

「私、たくさん食べる人大好きだよ!」

と言っていた。


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