青いリボン-2
「あなた、私のこと知ってる?」
「いや……て言うか初めましてですよね。」
こんなかわいらしい知り合いは存じませんよ。
「ふふっ。そうだよね〜。ねっ、お腹空いたからファミレス行こっ♪」
「はあ……」
この娘はかわいい上に不思議っ娘だった。
「ねえ、あなたの名前当ててあげよっか。」
「え? ん、うん」
「竹野光太」
「……もっかい言って」
「たけのこうた。」
なんだ?
なんだこの娘は?
当たってるぞ。あれか、第6感てやつか?
「あははっ。すごい顔〜。だってほら、鞄に書いてるじゃない。」
「……あぁ、はは。本当だ。」
すげえ動揺しちゃったよ。恥ずかしっ。
「き、君の名前は?」
「私? う〜んとねぇ、長澤まさみ。」
「うん、嘘だね。う〜んとねぇって言った時点で嘘だね。」
「あれ? バレちゃった?」
「いや、一文字位変えないとバレるっしょ。」
「あはは。そぉ?」
「もっかい聞きます。お名前は?」
「りぼん。」
「りぼん? 珍しい名前だね。」
「かわいいでしょ?」
「う、うん」
「う、ってなによ〜〜」
「あ、いや別に。」
だってあなたが急に顔を近付けるもんだからビックリして……
「こうちゃん歳いくつ?」
「こ、こうちゃん?」
そんな呼ばれ方、小学校以来だよ。