School days 3.8-3
午後の部が始まる。みんなが持ち場に着いた。表で客の様子を見ていた宴が入ってくる。彼女が持ち場に着けば準備完了だ。
「お客さんすっごいよ〜。みんな張り切って脅かしてねっ」
「了解!」
皆の返事を聞きながら宴は足早に持ち場へ向かう。
「いいー?」
「待って、もうすぐ…きゃっ」
「宴ちゃん?」
少しの間の後、返事が返る。
「何でもないよ、はい、準備OKです」
「はーい、お客様入りまーす」
誰も宴の状態を知らないまま、お化け屋敷が再開した。
「…なんで、居るの…」
小声で宴が問う。ここは井戸の中だ。本来なら宴一人のはず。だが影は二つあった。
「悪い…」
声の主は宴を抱きしめたまま答える。すぐ傍で聞こえるその声は、宴を酔わせる。
(このまま…時が止まっちゃえばいい…)
「…宴」
自分を呼ぶ彼の声。
「もう、こんなことしない。お前とあいつの邪魔もしない。…だから…」
彼の腕に力がこもる。宴は顔をあげた。ブラックライトの明かりの中、微かに見えるのは賢輔の顔。
「抱かせて…」
「!?」
目を見開く宴。
「な・に、言って…」
言葉が途切れる。キスがひとつ贈られた。
「これで終わらせる。約束するから…」
賢輔の手が宴の衣装の中に伸びる。彼女の衣装はシーツ製の上下続いたスカートだ。なので手を入れることは服をめくりあげることになる。
「まっ、待って…今?」
賢輔は黙ったまま宴の首筋にキスを落とす。
「だ…めぇ…っ、みんな居るんだよ…?」
それでも彼は愛撫を止めない。ぐいと宴を自分の前に回し、両手で二つの乳房をそれぞれ揉みしだく。
「ねぇ…本気なの…?」
その時だった。
「うわー、真っ暗」
扉が開く音がして、人が入ってきた。それを見計らってか、賢輔が乳首を摘みあげる。
「ぁん…っ」
小さく声をあげて、はっ、とと口を押さえる宴。くす、と賢輔が笑う。
「聞こえちまうぜ…?」
「じゃあ止め…っぁ…」
更に乳首をいたぶる賢輔。宴は懸命に声を抑える。
「っうわっ!」
「何ビビってんだよ〜」
客の声が遠くに響く。
「かなり本格的だな」
この客の声に宴ははっとした。
(勝ちゃん…)
賢輔も彼が居ることに気付いているはずだ。しかし、宴を求め続けている。
「賢輔…ねぇ、後で…」
「嫌だ」
即答。ぎゅっと宴を抱きしめる。
「今、あいつの前で…宴を抱きたい」
「どうして…そんなこと言うの…」
苦しくて声が震える。
抱かれる度、私は惹かれていく
私だけ苦しくなる
お願いだから、そんな風に勘違いしてしまいそうな言葉を言わないで…
「言ったろ…宴…」
宴を振り向かせる賢輔。優しい、それでいて淋しげな微笑み。
「…好きだよ…」
息を止める宴。
「う…そ…」
頭を振る。
「うそ…嘘、嘘!」
「嘘じゃない…。ごめんな…迷惑だって分かってる」
服をたくし上げ、賢輔は胸元にキスを落とした。そこには昨日のキスマークがまだ赤く残っている。
「ずっと好きだった。張り出されたテストの結果で名前を見つけ、目で追ってくうちに…」
宴の足がM字型に押し広げられる。賢輔の指が裾から滑り込み、宴の敏感な突起をいじった。
「…っ」
声を出してはいけない…でも感じてしまう…。
「髪を黒くしたのも、宴が言ったからだぜ…」
「…ぇ…?」
「髪が染まってる人とは話しにくいって友達に言ってたろ」
―ぐちゅ…
「ん…」
膣内を這う一本の指。
―ちゅぷ…くちゅ…
二本、三本と増やされ、さらに掻き混ぜられる。
―くちゅくちゅ…っ
「や…だ…聞こえちゃ…うよっ…」
はぁはぁと息をつく宴。上目づかいに賢輔を見上げる表情が何とも官能的だ。