Beside You〜幼なじみ6-5
・・・なに、ほんまにマネージャー・・・?
ちょっと、可愛すぎひん!?
「えー前田の彼女!?来てんの?」
「見せろ見せろ!!」
「見て得するような女ちゃいますって!」
…最後の失礼な台詞は隆志やな。
ヤキモチやかせてやる。
集まってきたバスケットマンの先輩方に、にっこり笑いかける。
「初めまして。いつも隆志がお世話になってます」
先輩の後ろにいた隆志がジロリと睨んでいるのを、笑顔のまま確認した。
「お前、なんでいきなりくんの?ちょっとは連絡しろや」
「えーやん。遠恋の彼女と久々の再会やで?もうちょい嬉しそうにしてくれる?」
「ビビんねん、いきなりはよ〜…」
背中にまだ冷やかしの声が聞こえているからか、隆志はまだあたしの手を掴まなかった。
高校時代と大差ない、Tシャツにジャージのハーフパンツの格好。
空いている左手にうずうずしながら、歩く。
ハヤク。
早く、触れたい。
早く、隆志の体温を感じたい。
あたしがチラチラ手を見ているのに気付くと、隆志はニヤリと笑った。
「はいはい。後でな」
…悔しい…
二人になるために梅田に出た。
しっかり指を絡めたまま、ホテルに入った。
そういえば、ホテルに来るのは高校以来や。